夏の北海道で行われる唯一の中央競馬ダート重賞「エルムステークス」が今週末、札幌競馬場で開催されます。夏の貴重なダート重要ということで例年、重賞実績のある骨っぽいメンバーが揃います。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。

ペプチドナイル（牡5、武英智厩舎）

前走のマリーンSを快勝したペプチドナイル。好スタートからハナを切って逃げ、最速の上がりをマークして3馬身差を付けて快勝。2走前の大沼Sは序盤逃げる形で出ていくも、道中外から交わされ番手に下がり、4コーナー手前でさらに外から交わして先頭に立つというチグハグな競馬ながら、終わってみれば3馬身突き放す完勝。もともとデビューは芝でしたが、結果が出ず3戦目でダートへ転身し、一気に3連勝を達成。その後も条件戦で着実に力をつけ、ここへ来てOPクラス連勝と本格化の兆しが見えています。目下の充実ぶりが光るここは、重賞初挑戦でも期待度は十分と言えるでしょう。

セキフウ（牡4、武幸四郎厩舎）

前走のマリーンS・3着から参戦するセキフウ。2走前の大沼Sでも2着と、近2戦はペプチドナイルに敗れていますが、いずれも上がり3Fは最速で、展開一つで逆転もあり得るでしょう。実際、前走のマリーンSではペプチドナイルを意識してか大沼Sよりもだいぶ前で競馬を展開。今年は年始の根岸Sこそ3着と重賞でも善戦していましたが、その後は13着、11着、6着と結果が出ず。しかし2走前の大沼Sから一変し、上がり3F最速の脚を使って連続好走。滞在競馬が合っている可能性も高そうで、引き続き移動距離の少ない札幌でのレースなら高いパフォーマンスが期待できそうです。

オーソリティ（牡6、木村哲也厩舎）

ジャパンカップでコントレイルの2着、そしてドバイシーマクラシックでも逃げて3着と芝G1戦線で活躍するオーソリティが、ダートに初挑戦。昨年の宝塚記念で馬場入場後に右前肢ハ行を発症して競走除外となり、長期休養を余儀なくされ、今回は約1年4ヶ月ぶりの実戦となります。能力・実績は最上位の1頭となりますが、脚元に不安がある点、初のダートとなる点など不安材料も少なくありません。ダートでも活躍しているオルフェーヴル産駒ということで合う可能性はありますし、どこまで仕上げてくるかを見極めて判断したいところです。