「あなたの一票で、お気に入りの馬を宝塚記念に出走させましょう!」という謳い文句で今年も賑わう春のグランプリですが、なかなか投票通りのメンバーにならないのも毎年の恒例行事になりつつある宝塚記念。
ファン投票の得票の多い上位10頭に優先出走権が与えられますが、今年は上位10頭中登録を済ませたのは3頭のみ。少し寂しい顔触れとなりましたが、春のG1シーズンを締めくくるドリームレースであることに変わりはありません。個人的にも春のG1は馬券の成績が良くなかったので、ここを獲って気持ちよく春を締めくくりたいところです。
さて、何と言っても注目を集めるのはファン投票で1位に輝いたサトノダイヤモンドでしょう。3歳時に菊花賞と有馬記念を制しG1・2勝を達成。4歳春まで馬券圏内を外したことがなく、世代最強の呼び声も高かった馬でした。しかし、昨年は凱旋門賞を最大目標に乗られ、本番では15着と大敗。悪い結果で年を締めくくる形となってしまいました。
今年は国内に専念するということで復活に期待したいところですが、初戦の金鯱賞は3着、前走の大阪杯では7着といずれも人気以下の順位に敗れております。今回もファン投票で1位に推され、メンバー的にも1番人気は濃厚。ファン投票の上位馬が次々に回避したことで全体的に残念なムードが漂っておりますが、ここは1番人気馬としてしっかり勝ち星をあげ、何とかかつての輝きを取り戻してレースの盛り上げにも貢献したいところでしょう。
阪神コースは4戦3勝と得意な舞台で、負けた1戦は前走の大阪杯(7着)のものですが、展開がスローで内枠からのスタートだった同馬は動きづらくなってしまうなど運に見放された部分もありました。特殊な展開ゆえに度外視しても良いかもしれませんが、今年の宝塚記念も悪天候続きで馬場が重くなる可能性もあるので、今回も馬場や枠順に左右される可能性は十分あります。
今回はスワーヴリチャードやシュヴァルグランといった有力馬も不在ですし、メンバー的には前走からだいぶレベルが落ちます。主戦のルメール騎手にも手綱が戻ることですし、あとは状態や枠順、馬場など、この馬向きの条件が揃ってくるようなら、復活を果たせる可能性も上がってくるのではないでしょうか。
かつて世代最強と言われたサトノダイヤモンドも1年3ヶ月勝ち星から遠ざかっております。ここから打開する道筋を見いだせるか、正念場となりそうです。