今週31日は夏の佐賀競馬を彩る風物詩「サマーチャンピオン」(Jpn3、ダ1400m)が開催。
まず過去10年のデータを見ると、JRA勢が【9-7-8-21】と圧倒的で、JRA勢が中心となる。また、1番人気は【4-1-3-2】と好成績で、複勝率は80%と安定感は抜群だ。勝ち切れるほどの信頼度はないが、JRA所属で1番人気であれば中心視するのがセオリーと言えよう。
今年は昨年1年で大きな飛躍を遂げたヘリオスが該当しそうだ。2021年の秋にリステッド2連勝を果たして良いかたちで年を終えると、昨年初戦は根岸Sで2着、黒船賞・2着、かきつばた記念・2着と春は好調スタートを決めた。秋にもマイルCS南部杯・2着、JBCスプリント・3着とダートG1戦線でも活躍した。
今年に入ってもその勢いは留まるところを知らず、2走前の黒船賞では今年も2着に好走し、続く前走のかきつばた記念でも3着といずれも2年連続馬券圏内を達成。重賞はいまだ未勝利の身ではあるが、短距離からマイルのダート重賞で5度も2着入りしており、近年存在感が高まっている。今回のメンバーの中では最上位の1頭となるだろう。
この馬の安定感の秘訣は何と言っても高い「先行力」と「持続力」。小回りコースの地方コースにおいては欠かせない要素とも言え、1周1100mの小回りコースとなる佐賀競馬場においてもこれは大きな強みになる。
今回はトップハンデの58.5kgと実績が見込まれてか背負わされているが、前走のかきつばた記念でも同斤量を背負って3着に好走しており、こなせない重さではない。かきつばた記念からは相手関係も幾分か楽になるので、少なくとも3着内は堅いのではないだろうか。
今回、スパーキングレディーカップを先行しながら直線で押し上げて勝利をつかんだレディバグや、昨年の兵庫ジュニアグランプの覇者で距離短縮で巻き返しを図るオマツリオトコなど面白い馬も多数出走するが、実績や脚質を考えればヘリオス以上の評価はし難いだろう。
そして極めつけは鞍上の武豊騎手。昨年の年明けからコンビを組み始め、前走まで10戦連続で騎乗しており、この馬の乗り方は十分に理解している。サマーチャンピオンにはこれまで7回騎乗し、2017年にはラインシュナイダーで好位抜け出しの競馬で制しており、このレースの勝ち方を知っているも心強い。
重賞を勝ちきれない戦績からアタマ固定となると慎重になる必要がある馬ではあるが、実績・脚質・騎手の条件を考えると、軸馬としての信頼度は十分。まずはこの馬を中心に馬券を組んでいくのが盤石に思える。