今週は勝ち馬に天皇賞・秋の優先出走権が与えられる「オールカマー」が開催されます。春のG1路線を戦った実力馬と、夏の重賞で好走した馬が顔を揃えるまさにAll comer(参加希望者全員)な一戦です。今年も多彩な顔ぶれが揃いましたが、今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
タイトルホルダー(牡5、栗田徹厩舎)
連覇を狙った前走の天皇賞・春では道中の急な失速で競走中止となってしまったタイトルホルダー。幸い大事に至らず、宝塚記念を回避して無理せずにじっくりと立て直してきました。昨年は破竹の勢いでG1連勝を果たしましたが、秋初戦の凱旋門賞・11着、有馬記念・9着と秋以降は惨敗続き。今年初戦の日経賞・1着でなんとか取り戻してきたところで前走の競走中止と、歯がゆい競馬が続いています。アクシデント後で今回は大舞台を見据えた仕上げという可能性が高そうですが、得意の中山で復活Vに期待したいところです。
ジェラルディーナ(牝5、斉藤崇史厩舎)
前走の宝塚記念・4着から参戦するジェラルディーナ。昨年のオールカマーの覇者であり、その後のエリザベス女王杯を制し重賞連勝を果たし、同年のJRA賞最優秀4歳以上牝馬に選ばれた実力者です。今年は初戦の大阪杯・6着、香港のQE2世C・6着と結果を出せませんでしたが、前走の宝塚記念では勝ち馬イクイノックスとタイム差0秒2差の4着と復活の兆しを見せてきました。秋から調子を上げてくるタイプでもあり、昨年制している得意舞台のここならパフォーマンスも上がってくるでしょう。実力は牡馬の一線級にも引けを取らない5歳牝馬。連覇達成への期待も十分ある1頭です。
ローシャムパーク(牡4、田中博康厩舎)
前走の函館記念を制し、駒を進めてきたローシャムパーク。道中は中団で脚をため、勝負所で他馬が激しく動かされて動く中、外から馬なりで進出。外を回って直線でも外から追い込み、最後は2馬身差を付けてとロスがありながらも強い勝ちっぷりでした。前走から1F距離は延びますが、前走は外を回って楽に勝ち切っていますし、昨年は2200mのセントライト記念でも3着に好走していることから、減点とはならないでしょう。ここまで9戦して8戦が馬券圏内と安定しており、早い時期から重賞級の評価をされてきた1頭です。前走のローカル重賞Vはあくまで通過点で、相手が強化されるここでも勝ち負けが期待されます。