7日は京都競馬場にて「第56回きさらぎ賞」が開催。2007年の勝馬には菊花賞馬のアサクサキングス、2006年の2着馬に二冠馬メイショウサムソン、2011年の3着馬には三冠馬オルフェーヴルといったように過去に上位争いを演じた馬がその後クラシックレースで活躍している。きさらぎ賞は春のクラシックレースへの登竜門として注目しておきたい一戦だ。
クラシックの有力候補サトノダイヤモンド一強か?
今年のきさらぎ賞で有力馬の一頭として注目しているのは池江厩舎に所属するディープインパクト産駒のサトノダイヤモンドだ。2013年のセレクトセールで2億3000万円で落札されたディープインパクトの素質馬である。デビューから2連勝の負けなしで、初戦は2馬身半差、2戦目も3馬身半差とさっそく他馬との格の違いを見せつけている。いよいよ重賞初挑戦となるが、先行脚質、安定した気性、さらにC.ルメール騎手という有力騎手をむかえ、注目せざるを得ない存在となっている。今回のきさらぎ賞は登録馬が11頭のみと少頭数でのレースが予想され、メンバーの中でこのサトノダイヤモンドが圧倒的に目立つ存在となっている。
そんなクラシックの有力候補に挙げられているサトノダイヤモンド一強という状況に一石を投じる存在として2頭の有力馬を挙げたい。
まず1頭目がサトノダイヤモンドと同じくディープインパクト産駒のロイカバードだ。新馬戦こそ2着に惜敗したものの、2戦目、3戦目と綺麗なフォームとスムーズな競馬であっさり勝利。成長の見られる馬で鞍上の武豊騎手とも手が合ってきた印象。サトノダイヤモンドのような派手なパフォーマンスはないが、勝ち負けできる力はある。3走とも京都を走っており、すでに1800mの距離を経験している点も大きい。サトノダイヤモンドはクラシックを狙うならいずれにせよ倒さなければならない相手で、賞金加算も必至な現状からして今回は本気度が高いだろう。
2頭目はキングカメハメハ産駒のノガロだ。過去4戦で勝ったのは未勝利戦の1勝のみだが、今回は条件が合う可能性が高い。これまで阪神と中山を走ってきたが、初の京都の外回り、さらに2000mだった近2戦から距離を1800mへ短縮と条件はガラリと変わる。前走は3,4コーナーで捌けずにやや消化不良だっただけに、きさらぎ賞では一変に期待したい。
この時期まだまだ見えないポテンシャルを秘めている馬も多く、サトノダイヤモンドのような素質馬以外にまだ花を咲かせていない馬を探してみるのも面白いだろう。特に牡馬路線は素質馬が揃い、ハイレベルになりそうな今年。今週のきさらぎ賞もクラシックの登竜門として注目の一戦となりそうだ。