東京の土曜メインはマイル王者決定戦のマイルチャンピオンシップのステップレース「富士ステークス」です。マイル界の最高峰へのステップレースだけあって例年G3としては豪華なメンバーが集まるレースとして知られていましたが、ビッグレースの前哨戦としての位置付けを明確にするため、2020年からG2に昇格されました。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ナミュール(牝4、高野友和厩舎)
前走の安田記念・16着から巻き返しを狙うナミュール。昨年はチューリップ賞を快勝し、オークス・3着、秋華賞・2着と牝馬三冠レースでも活躍した実績馬です。今年は初戦の東京新聞杯でこそ2着に好走したものの、その後はヴィクトリアマイルで7着、前走の安田記念で16着と不振に終わっており、なんとか復活のきっかけを作りたいところ。ただ、ヴィクトリアマイルは序盤で挟まれる不利を受け、安田記念も直線で前をカットされる不利があるなど、敗因は明確。実力をしっかり出し切れる展開ならここでも勝ち負けになる素質は十分にある1頭です。
レッドモンレーヴ(牡4、蛯名正義厩舎)
前走の安田記念・6着から参戦するレッドモンレーヴ。直線は勝ち馬ソングラインに突き放され、3着馬のシュネルマイスターにも交わされてと力負けした印象もありますが、初のG1でメンバーの格が一気に上がった中、ラスト1Fから再加速を問われるハイレベルな展開を6着なら大健闘と言って良いでしょう。2走前の京王杯スプリングCでは4コーナー10番手から直線で豪快に差し切る強い勝ちっぷりを披露しており、東京コースでは高いパフォーマンスを見せています。富士Sは例年差し・追い込みの好走が目立つレースで、脚質的にもここは打ってつけのレースとなりそうです。
シャンパンカラー(牡3、田中剛厩舎)
今年のNHKマイルCを制し、G1初制覇を果たしたシャンパンカラー。続く前走の安田記念は14着に敗れましたが、雨で時計のかかる馬場を差し切るというタフな競馬だったNHKマイルCから中3週というローテーションで初の対古馬戦と、条件がタフ過ぎたという印象もあります。夏をしっかり休養にあてた今秋初戦、さらにメンバーもワンランク下がるとなれば巻き返しのチャンスは十分でしょう。NHKマイルCの上位組の好走が目立つレースでもあり、今年はこの馬が該当。速い時計を持っていないので、馬場が渋ればさらに期待度は上がってきそうです。