今年は皐月賞馬のソールオリエンス、ダービー馬のタスティエーラの対決が最大の見どころとなりそうな菊花賞。
まずはこの2頭の評価からというところになりそうですが、今回は完成度の高さから本命視したいのはタスティエーラです。
1冠目の皐月賞ではソールオリエンスに敗れはしたものの、雨の影響による重馬場にも関わらず、ハイペースとなったタフな展開を早め先頭から粘り込んで0秒2差の2着は好内容。長くいい脚を使って地力を十分に示したレースと言って良いでしょう。
そして前走のダービーでは逆に前半5F60秒4と落ち着いた流れで、これを好位から上がり3F33秒5の末脚でソールオリエンスの追撃をクビ差振り切って快勝する強い勝ちっぷりでした。
もともと気性的な難しさがあるとされていた馬で、皐月賞では抜け出したあとにソラを使う面もありましたが、ダービーでは最後まで集中力を切らさずに伸びて勝ち切ってくれました。
追い切りで手綱を握った鞍上のモレイラ騎手も「コントロールしやすい」「父より落ち着きがある」「折り合いもつけやすく長距離戦では大きなアドバンテージだと思う」とこの馬の操縦性の高さを評価しています。
素質という面ではソールオリエンスの方が魅力ですが、コーナリングがあまり上手くなく、馬群での折り合いにはまだ不安があります。折り合いや脚質を考えると、3000mの長丁場である今回の舞台においてはタスティエーラが一枚上と見て本命視したいと思います。
続いて相手ですが、対抗馬として有力視しているのは、神戸新聞杯・5着から巻き返しを狙うハーツコンチェルトです。
前走の神戸新聞杯は、後半5Fで一気にペースアップしてレコード決着というタフな展開で、勝ち馬とは0秒1差の5着でした。本来高速決着は合わないタイプなだけに、敗戦は納得できると言えるでしょう。
早めに動いてロングスパートで力を出し切る形がベストなタイプで、菊花賞なら買えるタイプと見ています。芝2400mで3戦して2着・3着・5着と神戸新聞杯以外は馬券圏内に好走しており、距離延長はプラスに働きそうな気配十分。折り合いに不安はなく、スタミナも豊富。直線が長い京都外回りコースも合いそうですし、ここはこの馬の持ち味がしっかり発揮できると見て、対抗馬として有力視したいと思います。
ということで今年の菊花賞は本命タスティエーラ、対抗ハーツコンチェルトという予想で勝負したいと思います。