今週は国内最高峰の戦いとなる「ジャパンC」が東京競馬場で開催。優勝候補の最右翼に目されるのは、天皇賞・秋を脅威のレコードVでG1・5連勝を決めたイクイノックス(牡4、木村哲也厩舎)だ。
総獲得賞金は20億円オーバーでアーモンドアイを抜き去って歴代トップ。IFHA(国際競馬統括機関連盟)による「ロンジンワールドベストレースホースランキング」では堂々の1位にランクイン。名実ともに世界ナンバーワン・ホースと言って良い存在で、日本の最高峰の舞台で世界が世界一の走りを期待して待っているといった状況である。
今回も断然1番人気が予想されるが、最大の懸念となるのが”疲れ”である。デビュー10戦目にして最短となる中3週のローテーションで、前走の天皇賞・秋は1分55秒2というレコードを叩き出す激闘だった。
今年の天皇賞・秋組は4着のダノンベルーガ、7着のドウデュース、8着のエヒトが他にいるが、緩みのないペースを前目で粘りきったイクイノックスが消耗度合いでは最上位。実際、レース後には「多少疲れてぐったりしている感じ。レース後はちょっと不機嫌で〝走り切ったな〟という感じでした」と助手がコメントを残しており、さすがの最強馬も前走後はお疲れムードだった模様。
持っている力をフルに発揮できる状態であればここも圧勝しそうな馬ではあるが、前走からの回復具合がカギとなりそうだ。
天皇賞後は10日に放牧先の福島・ノーザンファーム天栄から美浦トレセンに帰厩し、11日から乗り運動を再開。12日には坂路で4F54.9-3F40.1-1F12.8を馬なりでマーク。そして先週15日の1週前追い切りでは美浦Wコースで7F97.7-1F11.4の好時計をマークし、併走馬を手応えで圧倒と活気十分な追い切りを消化してきている。
現状追い切りでのパフォーマンスは悪くなく、極端な疲れは見られない。万全の状態であることが確認できれば、ここも確勝級の1頭となりそうだ。