現役最強古馬のイクイノックスと、牝馬三冠を達成したリバティアイランドとの初対決が大きな見どころとなりそうなジャパンカップ。スターホース2頭の対決は楽しみだが、今回注目したいのはヴィクトリアマイル・3着以来の実戦復帰となるスターズオンアースだ。
右前肢の蹄の異常で天皇賞・秋を回避し、今回は仕切り直しの一戦となる。東京2400mはオークスを勝っているようにいい舞台だが、一頓挫明けということでやはり“状態面”が最大の懸念となりそうだ。
「段階を踏みながら立ち上げてきた」という師のコメント通り、中間は負荷も軽めに慎重に調整されてきた。今月8日に美浦の坂路で4F57.5-1F12.9と軽めに動き、回避後の初時計をマーク。
脚元の動きを入念を見ながら徐々にピッチを上げていき、15日の1週前では美浦のウッドコースで6F83.3-1F11.7としまいは一定の切れ味を見せてきた。この段階ではまだ緩さを残しながらしまいだけ気合いを入れるといった内容だったが、22日の最終追いでは美浦ウッドで6F81.5-1F11.411秒4の好時計をマークし、7馬身先行させていた僚馬をラストで鋭く交わして1馬身先着と抜群の加速力を披露した。手綱を握ったW.ビュイック騎手も「反応は鋭かったし、精神的な落ち着きもあるし、万全の状態だと思います」と好感触を掴めた様子だ。
なんとか間に合ったといったところだが、もともと久々を苦にするタイプではなく、難しいところが少ない馬だ。キャリア10戦全て馬券圏内という安定感が示す通り、大崩れはない。
マイルの桜花賞はギリギリの勝ちで、2400mのオークスは余裕を持っての勝利だったことからも、この馬は2000mから2400mがベスト。2400m戦は久々だが、この距離なら勝ちきれなかった近走の鬱憤を晴らせるはずだ。
“状態次第”という評価に留まっていたスターズオンアースだが、追い切りを見る限り、今回も信頼度の高い軸馬として買えそうだ。