迎える暮れの大一番、グランプリ前に行われるのは障害界の総決算「中山大障害」です。暮れの中山競馬を彩る障害のビッグレースとして多くのファンに親しまれているG1競走です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。

マイネルグロン（牡5、青木孝文）

前走の東京ハイジャンプを制したマイネルグロン。3番手からスムーズに先行して直線は上がり最速の脚で伸びて快勝し、重賞初制覇を達成しました。逃げた2着馬のホッコ―メヴィウスを捉えて2馬身半差突き放し、G1馬のニシノデイジーやイロゴトシを相手に勝ち切った内容は高く評価すべきでしょう。中山の障害コースは3戦して【1-2-0-0】と相性も良く、コーナリング、飛越、上がりとどれもトップクラス。4kmを超えるレースは初ですが、スタミナもあり、不安は少ない1頭です。安定して先行できるようになってきており、ここでも前を確保できるようなら押し切ってくる可能性は高いでしょう。

ニシノデイジー（牡7、高木登厩舎）

昨年の中山大障害の覇者、ニシノデイジーは連覇を狙って参戦。昨年春に障害へ転身し、順調に実績を重ね、障害重賞初挑戦となった中山大障害を見事快勝しました。今年初戦のスプリングJでも3着と今年は好スタートを切りましたが、以降は中山グランドJ・9着、東京ハイジャンプ・11着と近2戦は大きく崩れています。昨年の活躍からも能力上位は明らかですが、前走はスタートも遅く鞍上が促してもいつもの伸びが見られず、精神面を含めた馬の状態面が懸念となりそうです。ただ、近2戦は重馬場が合わなかった可能性はあり、良馬場開催ならパフォーマンスも上がってくる可能性も十分あります。

ジューンベロシティ（牡5、武英智厩舎）

障害重賞2勝の実績が光るジューンンベロシティ。東京ジャンプSでは控えて脚を溜め、後半まくっていって快勝。続く阪神ジャンプSでは終始先行競馬で快勝と、違う内容の競馬で勝ち切るセンスの高さが魅力です。前走の東京ハイジャンプはスタートは決めるも前半の飛越で遅れを取って控える競馬を展開し、最後は伸びるも4着までという内容でした。最初のコーナーまで障害が一つしかない中山大障害ならリズムも作りやすくなりそうで、序盤からスムーズな競馬を展開できるでしょう。春に大きく成長してきた伸び盛りの5歳馬ということで、大舞台のここでも期待度は高い1頭です。