今週は暮れの障害王者決定戦「中山大障害」が開催。優勝候補の最右翼に目されるのはジャンプ界の新星として注目を集めているマイネルグロンだ。
前走の東京ハイジャンプでは3番手の好位にポジションを取り、順調に飛越をこなして追走。2周目の向正面を過ぎたあたりから一気に逃げ馬との差を縮め、直線は上がり最速の脚で伸びて押し切る強い勝ちっぷりを披露。阪神と福島の障害オープンを連勝し、3連勝で重賞初制覇達成と勢いがあり。
4000mを超えるレースは今回が初となるが、力を要する馬場だった前走の東京ハイジャンプのパフォーマンスを見る限り、スタミナとパワーは相当ありそうだ。父ゴールドシップ、母父ブライアンズタイムという血統背景の裏付けもあり、タフなスタミナ比べとなれば力を発揮してくれるはず。
また、中山コースの適性においても信頼度は十分。昨年9月の清秋ジャンプSでは不良馬場の中山3210mを早めに動いてまくっていくような競馬で差し切って快勝。飛越の技術も高く、バンケットも問題はなさそうだ。
パワーもありスタミナ勝負も問題なし、馬場不問で、飛越の上手さもおそらくメンバートップ。とにかく障害センスの高い馬で、今年に入ってから課題であった追走力も付いてきた印象。まだまだ伸びしろたっぷりな5歳馬で本格化の兆しも見えてきている期待の素質馬だ。
ここを勝てば障害界を牽引する存在となることは間違いなし。かつての王者オジュウチョウサンの手綱を握った石神騎手との相性も良さそうで、前王者の後継者としての期待も十分。絶対王者不在の障害界に新王者が誕生するのか。今から目が離せない。