いよいよ今週は暮れのグランプリレース「有馬記念」が開催。昨年の二冠牝馬スターズオンアース、天皇賞春を制し、天皇賞秋でも2着に好走したジャスティンパレスなど、今年も好メンバーが集結しました。ただ、スターズオンアースとジャスティンパレスはいずれも中山適性において不安があり、少々買い難い部分もあります。

今回中山コースへの適性も十分に見込める1頭として有力視しているのは、今年のダービー馬タスティエーラです。

皐月賞・2着、ダービー・1着、菊花賞・2着と三冠をオール連対という結果で戦い抜き、世代上位の実力を見せつけました。中山コースは弥生賞・1着、皐月賞・2着と好成績で、コース適性については問題なし。弥生賞では好位から道中外目を回り、直線早めに抜け出して快勝。皐月賞では外枠から道中前目で競馬をして、終始外々を回っての2着。休み明けの菊花賞を2着に好走していることからも、スタミナ・底力はメンバートップと考えます。

鞍上のムーア騎手にとっても、この有馬記念が今回の短期免許で最後の力の入れどころ。世界的なトップジョッキーであるムーア騎手がタダで帰国するはずもなく、ここは高い本気度を持って臨んでくるはずです。

軽い馬場での高速決着では一枚落ちる1頭ですが、それ以外はとくに弱点が見当たらず、とにかく総合力の高い馬。今の中山でこの距離なら勝ち負けは必至と見て、本命視したいと思います。

続いて相手ですが、中山適性という点で上位に浮上するのが、凱旋門賞・4着から参戦するスルーセブンシーズです。

中山コースは7戦して4勝、2着1回、3着2回で馬券圏内率は100%と好成績。1800mの中山牝馬S・1着、2000mの紫苑S・2着と中距離戦線でも結果を出していますが、長めの距離でゆったりとした流れが合いそうで、今回の有馬記念は楽しみな条件です。

父のドリームジャーニーは2009年の有馬記念の覇者で、父の全弟オルフェーヴルは2011年と2013年の覇者といったように、血統面でも相性は抜群。また、鞍上には歴代最多の有馬記念4勝を誇るグランプリ男の池添騎手を迎えており、まさにこのレースを勝つための絶好の条件が揃っています。

宝塚記念ではイクイノックスを差し切る勢いで鋭く伸び、クビ差の2着と見せ場を作りました。唯一イクイノックスが苦戦した馬と言って良い素質馬で、ここを制して宝塚記念の激走がフロックではなかったことを証明したいところでしょう。

中山適性、血統背景、大舞台に強い鞍上と好条件が揃っていることから、勝ち負けを演じてくる可能性は高いと見て、対抗馬として有力視したいと思います。

ということで今年の有馬記念は、本命タスティエーラ、対抗スルーセブンシーズという予想で勝負したいと思います。