昨年の今頃まではまだオープン馬として奮闘していたウシュバテソーロ。昨年の東京大賞典での快勝を皮切りに、川崎記念、ドバイワールドカップとG1を連勝。今や国内外のダート戦線で活躍する存在となった。今年は王者として迎え撃つ立場での参戦となる。
昨年は1000m通過63秒5のスローペースで、向正面あたりから有力馬が動いて瞬発力比べとなり、その中で最速の上がり37秒2をマークして鮮やかな差し切り勝ちを果たした。
キレのある走りができるという点は同舞台において大きなアドバンテージとなりそうだが、前走のブリーダーズカップクラシックでは普段のキレが見られず、5着に敗退。8戦連続馬券圏内に好走していたが、前走で約1年半ぶりに馬券圏内を外した。
やや衰えも見え始めてきたのではないかという指摘もあるようだが、国内では経験したことのないタフな馬場に苦戦したようだ。また、今回は海外帰りの緒戦という課題も抱えており、その影響がどれほど出るかは不透明である。
とは言え、今回は昨年制した得意の大井が舞台ということで、コース適性は十分。常に上がり上位の末脚を出せる馬で、直線が長く脚を十分に活かせる条件が今回は整っている。BCクラシックからは条件が好転すると言って良いだろう。
当然、衰えや海外帰りの影響も懸念材料としてあるが、それ以上に揃った好条件、実績などを鑑みると、総合的にはメンバー最上位とも言える1頭だ。