2023シーズンの最後を飾る大一番、グランプリ有馬記念をメインとした第5回中山、来年のクラシックを占う牡牝の2歳王者決定戦が行われた第5回阪神、そして中距離ダート王決定戦を中心とした中京開催が終了した。出現結果から法則傾向を探ってみよう。
まずは、開催終了3場の全体傾向をまとめておこう。
- | 中山 | 阪神 | 中京 | 合計 | 出現率(%) |
---|---|---|---|---|---|
ALL連番 | 6(4) | 4(2) | 5(2) | 15 | 5.2 |
一組連番 | 44(9) | 54(19) | 31(6) | 129 | 44.8 |
同番 | 16(2) | 7 | 7(1) | 30 | 10.4 |
合計 | 66 | 65 | 43 | - | - |
出現率(%) | 61.1 | 60.2 | 59.7 | - | - |
- ※「同番」「一組連番」、同時に成立(13番→2番→3番 等)は「同番」としてカウント
- ※( )内は同枠2頭が入った回数
3場、計288レースでの法則決着は、「一組連番」が計129レース、「ALL連番」が計15レース、「同番」が30レース。前開催と同じく「ALL連番」少出現、「同番」高出現という傾向であった。そして100万超ならぬ1000万超という超々高額・法則馬券が中山から2回出現し、中山からは100万超も1回。一方の阪神は大荒れ少なく100万超は0回。中京からは第3場らしく順当(?)に100万超を2回輩出した。そして10万超高額は、中山14回、阪神8回、中京8回の計30回。オーラス中山からは高額配当を連発した。
この間の重賞競走は、ダートのチャンピオンズカップに、2歳牡馬によるマイル&中距離の2路線王者、2歳女王決定戦、そしてグランプリ有馬記念のGⅠ4戦を含め計11戦で、そのうち法則決着は8回。100万超となったチャンピオンズカップをはじめに「同番」3回、有馬記念での「ALL連番」1回、ホープフルステークスなど3回の「同枠」となった「一組連番」4回であった。
それでは、「開催場別の結果・傾向と出現傾向」を探ってみたいと思う。
中山 ~グランプリ・有馬記念は「ALL連番」」で締め~
年末恒例の「中山」最終開催が終了。全9日間の開催で、「一組連番」は108レース中44レース、「ALL連番」が6レース、「同番」が16レース。前記したように1000万超を最終開催から実に2回も輩出。ともに「一組連番」からであったが、その内1回は「同枠・一組連番」からでこちらは3連複も100万馬券に。無論「一組連番」とはいえ人気薄同士からでなければ出ない超々高額だが、人気薄でもご自身が軸に据えている際には、相手に悩んだ際には「一組」に当たる相手を抑えて置くのも一手と言えよう。また多発した「同番」からは100万超1回、2番人気勝利の重賞カペラSをはじめ10万超5回と高確率で記録し、こちらは100万超を含め軸馬の人気はすべて推奨人気。堅実な推奨人気軸からの高額連発で「同番」の真骨頂を発揮した。一年を締めくくる有馬記念で「ALL連番」、最終日のホープフルSで「同枠・一組連番」など、GⅠで「連番の法則」祭りとなって法則決着を数多く輩出したラストを飾った開催であった。
- | 一組連番 | ALL連番 | 同番 |
---|---|---|---|
推奨人気軸割合 (回数/出現回数) | 95.5% (42/44) | 100% (6/6) | 100% (16/16) |
同枠2頭絡み割合 (回数/出現回数) | 20.5% (9/44) | 66.7% (4/6) | 12.5% (2/16) |
重賞(全5R) | 2回 | 0回 | 1回 |
L競走(全3R) | 1回 | 0回 | 1回 |
100万超(全108R) | 2回 | 0回 | 1回 |
10万超(全108R) | 9回 | 0回 | 5回 |
※ 推奨軸(1~5番人気)
「一組連番」 参考データ
- 1000万超:1→2→3着 15番人気→8番人気→10番人気【1,353万】※太字「同枠・一組連番」、3連複101万
:1→2→3着 11番人気→14番人気→8番人気【1,764万】※太字「一組連番」、3連複87万 - 10万超:推奨人気軸 割合 100%(9回/9回中)、同枠・一組連番 割合 22%(2回/9回中)
- 重賞データ:推奨人気軸 割合100%(4回/4回中)
「同番」 参考データ
- 100万超:1→2→3着 3番人気→15番人気→10番人気【121万】※太字「同番」
- 10万超:推奨人気軸 割合 100%(5回/5回中)、「一組連番」条件重複 割合 40%(2回/5回中)
- 条件重複データ:一組連番 重複割合 13%(3回/16回中)、同枠・一組連番 重複割合 67%(2回/3回中)
「ALL連番」 参考データ
- 重賞データ:推奨人気軸 割合100%(1回/1回中)
阪神
牡馬・牝馬による2歳王者決定戦が定着した「阪神」も最終開催が終了。全9日間の開催で、「一組連番」は108レース中54レース、「ALL連番」が4レース、「同番」が7レース。圧倒的に「一組連番」中心となったことが最大の特徴と言えたのが阪神であった。「一組連番」のみの日が3回、その内2回は1日の12レース中10レースを占めるなど際立っていた。その一方、10万超は54レース中4レースと堅実なレースが多かったことも特徴と言えた。少なかった「ALL連番」「同番」は、ともに最後の3日間で出現回数、10万超高額ともに固め打ち出現し始めた。来年の阪神では「ALL連番」「同番」の復調に注意、期待したい。
- | 一組連番 | ALL連番 | 同番 |
---|---|---|---|
推奨人気軸割合 (回数/出現回数) | 96.3% (52/54) | 100% (4/4) | 85.7% (6/7) |
同枠2頭絡み割合 (回数/出現回数) | 35.2% (19/54) | 50% (2/4) | 0% (0/7) |
重賞(全4R) | 2回 | 0回 | 1回 |
L競走(全2R) | 0回 | 0回 | 1回 |
100万超(全108R) | 0回 | 0回 | 0回 |
10万超(全108R) | 4回 | 1回 | 3回 |
※ 推奨軸(1~5番人気)
「一組連番」 参考データ
- 10万超:推奨人気軸 割合 100%(4回/4回中)、同枠・一組連番 割合 0%(0回/4回中)
- 重賞データ:推奨人気軸 割合 100%(2回/2回中)、同枠・一組連番 割合 50%(1回/2回中)
「同番」 参考データ
- 10万超:推奨人気軸 割合 67%(2回/3回中)
- 条件重複データ:一組連番 重複割合 14%(1回/7回中)
- 重賞&L競走データ:推奨人気軸 割合 100%(2回/計2回中)
「ALL連番」 参考データ
- 10万超:推奨人気軸 割合 100%(1回/1回中)
中京 ~チャンピオンズCは1着1番人気との「同番」決着で190万~
年はじめには、京都新装前の代替開催で始まった中京競馬場の開催も第4回で終了。全6日間の開催で、「一組連番」は72レース中31レース、「ALL連番」が5レース、「同番」が7レース。メインの「一組連番」に加えて、出現の波は見られたものの「同番」の好調も特徴的であった。100万超が「一組連番」「同番」から各1回の計2回。「一組連番」のは2桁人気同志の「一組」であったので、的中には至難の業であったことが伺える。一方「同番」のそれは、開幕週のGⅠチャンピオンズCからで、優勝した1番人気レモンポップを軸に据えた方であれば、相手「同番」を抑えることで100万馬券の的中確率はグンと上がったはず。純粋な「中京開催」に戻る来年は、いわゆる「第3場」という扱いが多い「中京」。大物狙いで「同番」重視で狙い続けるのがお勧めである。
- | 一組連番 | ALL連番 | 同番 |
---|---|---|---|
推奨人気軸割合 (回数/出現回数) | 93.5% (29/31) | 100% (5/5) | 100% (7/7) |
同枠2頭絡み割合 (回数/出現回数) | 19.4% (6/31) | 40% (2/5) | 14.3% (1/7) |
重賞(全2R) | 0回 | 0回 | 1回 |
100万超(全72R) | 1回 | 0回 | 1回 |
10万超(全72R) | 4回 | 3回 | 1回 |
※ 推奨軸(1~5番人気)
「一組連番」 参考データ
- 100万超:1→2→3着 11番人気→12番人気→ 2番人気【192万】※太字「一組連番」
- 10万超:推奨人気軸 割合 75%(3回/4回中)、同枠・一組連番 割合 0%(0回/4回中)
「同番」 参考データ
- 100万超:1→2→3着 1番人気→ 12番人気→ 9番人気【190万】※太字「同番」、GⅠチャンピオンズC
- 10万超:推奨人気軸 割合 100%(1回/1回中)、一組連番 重複割合0%(0回/1回中)
- 条件重複データ:一組連番 重複割合 29%(2回/7回中)、同枠・一組連番 重複割合 50%(1回/2回中)
- 重賞データ:推奨人気軸 割合100%(1回/1回中)GⅠチャンピオンズC
「ALL連番」 参考データ
- 10万超:推奨人気軸 割合 100%(3回/3回中)、「同枠2頭絡み」 割合 33%(1回/3回中)
なお、2020年から4年間にわたり紹介させていただいた「加付式連番の法則」ですが、今回をもって掲載を終了させていただきます。「軸馬は合っていたのに馬券を取り逃した」という方々の一助になればと思い、自ら考案・実践している馬券術を載せ続けていただきました。ご愛読いただいた皆様、ありがとうございました。
最後に、「加付式連番の法則」の全体傾向と推奨する狙い方をまとめておきますので、よろしければ今後の馬券術にご活用いただければと思います。
① 一組連番・・・出現率としては、中央開催では東西ともに1日の約半数(5~6レース)、ローカル開催では1日半数以下(4レース前後)、狙い方としては、軸馬の両サイドの該当馬連やワイドを抑えた上で、3連携に挑む。“両サイドの該当馬の人気は見ない(馬柱データを見ない)こと(勇気)がポイント”。
② ALL連番・・・出現率としては、中央開催では東西ともに1日1レース前後、ローカル開催では1日1レース有るか無いか(あまり出ない)。狙い方としては、軸馬の“「一組連番」から軸馬を2頭にし、「ALL連番」該当3連携をとにかく抑えることがポイント”。
③ 同番・・・出現率としては、中央開催では東が1日1~2回(最も出やすい)、西は1日1回、ローカル開催も中央開催・東より若干少ないがほぼ同じくらい。狙い方としては、当然のことながら軸馬の相手同番を必ず抑える。まずは馬連やワイド、そして3連携では“「3頭目は総流し」が最もお勧め”。もしも絞るなら「条件重複(一組連番や同枠)」該当馬だけに絞って挑む。
4年間、ありがとうございました。「連番の法則」で大きな配当を手にしていただき、競馬を楽しんでいただければ幸いです。