今週は新春の京都で開催される伝統のハンデ重賞「日経新春杯」が開催だ。主役候補は神戸新聞杯と京都新聞杯を勝った重賞2勝馬のサトノグランツが最有力。
前走の菊花賞は3番人気に推された中で10着に大敗したが、手綱を握った川田騎手が「付いて行けませんでした」とレース後にコメントしているように、距離が長すぎた印象。ラスト3Fは35秒1とメンバー上がり3位の時計はマークしたが、他にも3頭の馬がマークしており、いつもの爆発力は鳴りを潜めてしまっていた。2400mに戻る今回は巻き返しの可能性は十分あると言えそうだ。
むしろ気がかりなのは“ペース”。勝った神戸新聞杯と京都新聞杯はいずれもペースが遅く、流れるとどうかという懸念は生まれてくる。菊花賞も中盤は緩いラップが続いたが、序盤のラップは速く、後半も残り1200mあたりから加速し始めていることを考えると、サトノグランツにとっては苦しい展開だった。
日経新春杯が行われる京都の2400mは最初のコーナーまでの距離が長く、序盤のペースは落ち着きやすい特徴がある。3コーナーの坂の頂上を過ぎたあたりからペースが上がっていき、4コーナーの下り坂地点から一気にスパートが始まるのがレース特徴としてある。冬のタフな馬場という条件も加わり、流れることは少ないと考えて良いだろう。
となると問われるのは“決め手”。サトノグランツはキャリア8戦中7戦が上がり3F3位以内となっており、33秒台もコンスタントに使えているため、決め手に関してはメンバー上位と捉えて良いだろう。
今年もハイペースとなる要素は少ないメンバー構成となっており、得意なかたちに持ち込めそうな舞台、決め手はメンバー上位という条件を考えると、サトノグランツは高く評価しておいた方がよさそうだ。