2012年から中京競馬場での開催となり、今年で6回目を迎えるプロキオンステークス。近年の傾向を見てみると、14~15年の連覇を果たしたベストウォーリアや、14年~15年に2着、3着のキョウワダッフィー、11~12年に2着、1着のアドマイヤロイヤルなど、リピーターが活躍する傾向が目立っております。
今年の出走メンバーで有力視したいリピーターは、昨年の覇者・キングズガードです。一昨年の16年にも3着に入着しており、今年で三度目の出走となります。昨年も同馬の手綱を握った主戦騎手の藤岡佑介騎手とのコンビで連覇を狙います。
今回は多くの好走条件が揃っている一頭と見ているのですが、まずは去年のプロキオンステークスから振り返ってみたいと思います。芝スタートということもあってか、ダート短距離戦らしい緩みのないペースで進み、キングズガードはいつもどおり後方からの競馬となりました。後方最内からロスのない競馬で脚を温存すると、直線序盤で外へ誘導され、捌くのに少々苦労しながらも捌き切って外へ出されてからは強敵カフジテイクの強襲を寄せ付けずに完勝しました。
前走のかきつばた記念(2着)、2走前の黒船賞(2着)もそうですが、いずれも速い流れの競馬でのものした。全体のペースが上がりきった時にロスのない競馬が出来ているかどうかがこの馬の好走条件と言えそうです。
かきつばた記念では後方3番手から上がり36秒6を使っての2着と際立つパフォーマンスでしたが、トップハンデの58kgも響いてか、4kgも斤量が軽い先行馬のサクセスエナジーには僅かに届きませんでした。ただ、サクセスエナジーには0.2秒差をつけられたものの、上がり3ハロンではコチラが最速。むしろ直線の短い名古屋でよく伸びてきたと思います。力負けではなく、位置取りの差だけだったと見て良いでしょう。
2走前の黒船賞でも勝ち馬のエイシンヴァラーにクビ差届かずの惜しい2着。直線で外へ進路を取ろうとするも、行く手を阻まれ止む無く砂が重たい内に切り替えたことが響いての惜敗でした。
このように現在2戦連続連対中と好調ではありますが、いずれも運に恵まれず、僅かに及ばずといった内容でしたので、得意な中京の今回こそはしっかりと勝ちきりたいところでしょう。中京コースは「1-1-2-1」と好成績で、能力に加えてコース適性も高い頼もしい一頭です。
ライバルにはG3・6勝のインカンテーションや、ドバイ・ゴールデンシャヒーン(5着)を挟んで国内3連勝中のマテラスカイ、かきつばた記念を優勝したサクセスエナジーなどなかなかのメンバーが揃っておりますが、好走の条件は比較的揃っているキングズガードは、今回とくに有力視したいと思います。