中山競馬を締めくくるのは、古馬中距離重賞「アメリカジョッキークラブカップ(AJCC)」。
過去10年で牝馬は3着が1回のみとなっており、牝馬は割り引き材料と言えそうですが、今回は4歳牝馬のモリアーナを最有力視しております。
前走の秋華賞は5着に敗れましたが、スローペースからの3F戦で、最後はやや待たされる形で仕掛けも難しくなってと、展開的に噛み合わなかった印象です。こちらも悲観する必要のない一戦でしたが、好内容だったのは2走前の紫苑S。後方で折り合うと、3コーナーから徐々に内を追い上げ、4コーナーでは馬群の中に進路を取り、直線は強烈な末脚一閃で重賞初制覇を達成しました。
ハイペースで後方待機策がハマったという見方もできますが、この馬の能力が高いのも事実。秋から中距離路線を進めてしっかりと成長してきており、ハイレベルな現4歳牝馬世代の中でも上位の力を示してきました。
今回は斤量も54kgと恵まれており、古馬が相手とは言えメンバーレベルもそこまで高くありません。鞍上の横山典弘騎手もアメリカJCCでは歴代最多の7勝を挙げており、このレースの勝ち方を知っている騎手です。この条件なら勝ち負けになると予想し、本命視したいと思います。
続いて相手ですが、対抗馬として有力視しているのは、札幌記念・8着から巻き返しを狙うラーグルフです。
約5ヶ月ぶりの実戦と間隔が空いており、ここを叩いて来月の中山記念あたりへ向かうといったようなプランが予想されますが、昨年は休み明けの金杯レースを快勝しているので、いきなりの激走も十分あり得ると見ています。
昨年の中山金杯では中団前目を追走し、直線の追い比べを制して重賞初制覇を達成。続く中山記念でも控えて直線は大外から追い込んで2着と、中山コースで高いパフォーマンスを見せています。
前走の札幌記念・8着、大阪杯・11着と近2戦は大敗していますが、個人的にこの馬は中山以外では評価していませんので、度外視していいと感じています。2歳時にはホープフルSでも3着に食い込んできた実力馬で、この時期の中山の適性はメンバー上位。冬の中山なら問答無用でこの馬は買っておくべきと予想し、対抗馬として有力視したいと思います
ということで今年のアメリカJCCは、本命モリアーナ、対抗ラーグルフという予想で勝負したいと思います。