京都の日曜メインは春の中長距離G1戦線へと繋がる伝統の重賞「京都記念」が開催。近年の勝ち馬ラヴズオンリーユー、クロノジェネシス、サトノクラウンなどはその後国内外のG1を制しており、大舞台への飛躍にも繋がる重要な一戦となる。
今年の主役候補は前走のチャレンジCを制し、重賞2勝目を果たしたベラジオオペラが有力だ。
昨年のスプリングSを制して重賞初勝利を達成すると、クラシック初戦の皐月賞は10着に敗れたが、続く日本ダービーは上がり最速で4着に好走し、世代上位の力を見せつけた。秋初戦の前走チャレンジCでは、プラス20kgとまだ緩さがあった中で勝ち星を挙げ、改めて能力の高さを示した。
とくに評価すべきは前走の内容と条件だ。緩めの馬体に加えて、手綱を握った横山和生騎手のポジション取りも決してスムーズでは無かった。メンバーも13頭中重賞馬が9頭とメンバーレベルも高く、ハナ差の2着だったボッケリーニは次走のアメリカJCCで2着に好走。実力的にはすでにG2突破レベルにあると言っても良いだろう。
カギとなるのは初の京都コース。開催が進んだ京都コースということでタフな馬場での開催となりそうだが、重馬場のスプリングSを快勝しているように、タフ馬場を苦にするということもなさそうだ。京都のコース形態の方がむしろポイントで、ロングスパートの競馬よりも一瞬の瞬発力が求められるコース故に、持続力を武器としているベラジオオペラにとっては合わない可能性も十分にある。
前走のチャレンジCを振り返ると、12.5-11.3-12.5-12.1-11.5-11.9-11.9-11.7-11.6-11.8というラップとなっており、瞬発力よりも持続力が問われたレースと言って良い。これこそがベラジオオペラの持ち味が生きるレースと言える一戦であった。
今回求められる競馬が前走と変わってくるという中で、1Fの距離延長にも対応しなくてはならないなど決して条件は楽ではない。メンバーレベルは苦戦するようなレベルではなさそうだが、この条件下で勝ちきれるかどうか。ここでの走りが試金石になるだろう。