夏の荒れる重賞と言えばこのレース。今夏函館で2つ目の重賞となる「函館記念」です。昨年は91万馬券、一昨年は23万馬券が飛び出しており、過去10年で10万馬券以上が7回と波乱傾向が非常に強い一戦です。
一筋縄ではいかない一戦なだけにどの馬から狙っても良さそうですが、個人的に気になっているのは7歳のスズカデヴィアスです。
中距離路線の重賞では常連と言えるほどよく見る馬で、息の長い活躍で競馬ファンを楽しませ続けてくれています。去年までは重賞を19戦して「0-2-1-16」と重賞の壁に当たっている印象でしたが、今年に入ると初戦の京都金杯こそ11着に敗れましたが、続くオープンの白富士Sで2着に入線すると、その後は小倉大賞典でも3着、前走の新潟大賞典で悲願の重賞初勝利とここ3戦は絶好調です。「暑い時期はダメ」と橋田満調教師がコメントしているように、本来は走らせたくない夏も好調の今は走り時。涼しい北海道で連勝を狙います。
洋芝は3歳時の丹頂S(9着)ぶりとなりますが、経験も少なく好走実績もないので、洋芝への対応がカギとなりそうです。昨年は重馬場のオクトーバーSで3着に入線するなど重たい馬場でも実績を残しておりますが、先着馬2頭に外から交わされての3着と内容的には完敗でした。橋田師は「洋芝も向く」とコメントしておりますが、基本的には高速馬場の方が向いている馬だと思っておりますので、重たい洋芝はプラスにはなりにくいと考えます。
それでも最後の末脚が生きる展開になれば7歳でも脅威の存在となるでしょう。「夏は格より調子」という格言の通りに買うなら、絶好調のスズカデヴィアスはうってつけ。前走の新潟大賞典で繰り出した上がり32秒台の末脚の威力がここでも披露できれば、重賞連勝の可能性も。