ハンデ重賞らしく、一筋縄ではいかないレースとなるのが今週の小倉競馬で開催される「小倉大賞典」。
主役候補は前走アンドロメダS・1着から重賞初制覇を狙うディープモンスターだ。
3歳時にはクラシック三冠皆勤。結果は出せなかったが、その後も自己条件で着実に経験を積み重ねてきた。ちょうど1年前の関門橋Sでは内から上がり最速35秒1の脚で抜け出して快勝と、小倉の芝2000mの舞台で強い勝ち方をしてきたのは好材料。
続く金鯱賞では5着、天皇賞春・14着と重賞では結果を出せなかったが、続くオクトーバーS・3着、アンドロメダS・1着とリステッド2戦で連続好走。アンドロメダSで2着に負かしたマイネルクリソーラが次走の中山金杯で3着、5着だったロングランもディセンバーSを強い勝ち方で勝っており、今回のメンバーの中では格は上位と言って良いだろう。重賞では頭打ちしてきた感はあるが、リステッドの好走ぶりからローカルG3なら十分勝ち負けになりそうだ。
今の小倉芝コースは外が伸びる馬場で、好位から早目に直線の馬場と進路が選べそうな枠が欲しいところ。タフな馬場は苦にしなそうだが、初の1800mで、斤量もトップハンデの58.5kgを背負ってとなると、スムーズさを欠いてくる可能性も十分ありえる。
とは言え、パワーさに欠けるところがある同馬にとって平坦コースの小倉は相性が良く、コーナー4つの中距離ではとにかく安定している。関門橋Sでは厳しい流れの中で上手く立ち回って勝ち切っており、タフな流れになる平坦コースの小倉1800mなら、ハンデを背負ってもこなしてくれるのではないだろうか。
古馬となって地道に成長を遂げてきた努力家で、ここをしっかりと勝ちきってリステッド番長を卒業することができるかに注目だ。