今週からは中山競馬が開幕。開幕週を飾る重賞は春の中距離G1・大阪杯の前哨戦に位置付けられている一戦「中山記念」だ。
今年の主役候補は昨年の皐月賞を快勝したソールオリエンスが最有力。
三冠第一戦目の皐月賞は最後方に近い位置から控えて脚を溜め、直線はメンバー最速となる上がり3F35秒5の末脚で伸びて豪快な差し切り勝ちを果たした。その後は日本ダービー・2着、前哨戦のセントライト記念・2着から菊花賞・3着と、クラシック戦線で常に勝ち負けを演じながらも勝ちきれない競馬が続いた。
初の古馬戦となった前走の有馬記念では8着に敗れたが、最内枠からのスタートで馬群をさばく競馬を選択するかたちが裏目に出て、直線も窮屈な競馬を強いられてしまった。トレーナーの手塚師がレース後に「本質的には1800~2000mの方がいいと思います。」とコメントしてるように、距離も長すぎた印象。適性面と枠に泣かされた前走の負けは度外視とまでは言わずとも、悲観する必要はないだろう。
2500mから1800mへ一気に距離が短縮される今回はパフォーマンスも上がってくる可能性が高く、皐月賞馬ということで中山内回りの中距離は期待度も高くなる。
また、今週末は雨の予報も出ており、これはソールオリエンスにとって好材料。昨年の皐月賞は雨の影響で重馬場となったが、道悪でも上がり3F35秒5の切れのある末脚を繰り出し、1馬身1/4差で快勝と強い競馬を見せてくれた。高速馬場適性がイマイチな同馬にとって普通なら開幕週は嫌いたい条件だが、雨の影響が残る馬場なら一気に評価が上がるというファンも少なくないだろう。
開幕週の良馬場で純粋な力比べが成立する条件なら他馬からも狙いたくなるが、距離短縮、雨、中山という条件が揃っているなら、ソールオリエンスは無条件で買ってもいい1頭ではないだろうか。