昨年の勝ち馬ヒシイグアスは秋の香港Cで2着に好走し、2021年にも同レースを勝利し同年の香港で2着、翌年の宝塚記念で2着に好走。2022年の覇者であるパンサラッサは、次走のドバイターフを制しG1初制覇を果たしたうえ、同年の天皇賞・秋でも勝ち馬イクイノックスから1馬身差の2着に好走した。国内外の大舞台へとつながっていく一戦として、近年注目度が高まっている一戦だ。
2021年、2023年と二度同レースを制したヒシイグアスは今年も参戦。中山コースは【5-2-0-1】という中山巧者で、二度同レースを制している実績からも、舞台は絶好。距離も1800mは【4-3-0-2】と安定しており、ここはベスト舞台だ。
国内外のG1戦線でも上位争いを演じることができ、能力も上位。明け8歳ながら最終追いでは美浦Wでラスト1F11秒5の好時計をマークしており、年齢的な衰えは全く感じられない。前走を見ても実戦でのパフォーマンスも落ちておらず、絶好の条件で臨めるここは勝ち負け必至の1頭と思える。
とは言え、絶対的な信頼を置けるかと言われると案外そうでもない。まずは“雨”。今週は週中から雨が続いており、雨の影響が大きく残る可能性は高い。ヒシイグアスの稍重以上の成績は【0-1-0-2】と案外で、タフ馬場の適性は低め。同馬を管理する堀調教師も「道悪は全く駄目。良馬場が条件になる」と明確に同馬の道悪適性の低さを認めている。本来であれば開幕週で良い馬場状態で走れるとこだが、これだけ週中から雨が続けばその恩恵も受けにくくなってくるだろう。
さらに今回は58kgと斤量も背負わされる。勝った過去の2戦は56kgと57kgで、道悪で苦戦する中で過去最大の斤量を背負うとなると、いくら舞台適性が高くともこれまでの中山とは勝手も変わってくるはずだ。
不利な条件は以外にも多く揃っており、舞台適性の高さでどこまでやれるかに注目だ。