春の中京競馬の開幕週を飾る重賞は大阪杯やドバイの前哨戦となる「金鯱賞」が行われます。3月開催となってから徐々にG1級の馬が出走するレベルになってきた印象があり、本番へ直結する一戦として見逃せない一戦です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ドゥレッツァ(牡4、尾関知人厩舎)
前走の菊花賞を勝利し、牡馬クラシックの最終戦を制したドゥレッツァ。大外枠から好スタートを決めて先頭に立ち、3~4コーナーでは一旦3番手まで下がり、直線では上がり3F最速34秒6の脚で再び差し返して快勝と強い勝ちっぷり。2走前の日本海Sでは半馬身差と差は僅かでしたが、最後は余力を残して楽に快勝と危なげない競馬で末脚の安定感も抜群です。ここまで現在5連勝、5戦連続でメンバー中最速の上がりをマークと圧倒的なパフォーマンスを見せ続けてきており、実力は世代上位。今回は1000mの距離短縮で斤量も最重量の59kgと決して楽な条件ではありませんが、これまでのパフォーマンスを見る限りではここでもこなしてくれる可能性は高そうです。
プログノーシス(牡6、中内田充厩舎)
昨年の金鯱賞の覇者、ブログノーシスは連覇を狙っての参戦。金鯱賞快勝後も、香港G1のクイーンエリザベス2世Cで2着、国内に戻った札幌記念で1着、秋初戦の天皇賞・秋で3着と、国内外の中距離重賞戦線で活躍しています。前走の香港Cは5着に敗れましたが、コーナーで接触が多発した中1馬身差まで詰め寄ったのは負けて強しの内容。札幌記念では重賞13頭が出走するハイレベルな一戦を制し、天皇賞・秋ではイクイノックスやジャスティンパレスといった強豪馬に次ぐ3着なら大健闘。これまで戦ってきた相手を考えれば、ここは勝ち負け必至の1頭と言えそうです。
ヤマニンサルバム(牡5、中村直也厩舎)
前走の中日新聞杯を制し、重賞初制覇を果たしたヤマニンサルバム。好位3~4番手の内をロスなく運び、直線は外へ出して差し切って快勝しました。全6勝中5勝を中京で挙げている中京巧者で、左回りを内で溜める形がこの馬の得意な競馬。昨年の金鯱賞では2番手追走から直線伸びるも7着敗退。スローペースでかなり掛かってしまい、外枠で壁を作れず粘りきれずに敗退といった内容でした。ある程度流れた方が良いタイプで、開幕週の馬場で前有利な条件なら無視できない1頭。2走前のオクトーバーSは先手を取ってマイペースで逃げて快勝しており、この馬のリズムで競馬ができれば昨年以上のパフォーマンスは発揮してくれるはず。