阪神競馬の日曜メインは、中長距離路線の猛者が集結する「阪神大賞典」が開催。
上昇度なら前走の日経新春杯を制し、重賞初制覇を果たしたブローザホーンが最上位か。前走は道中、中団外から追走し、ラスト3Fあたりから動いて進出。前に目標がいて前半から流れるハイペースと展開が向いたということもあるが、有力馬をまとめて見れる中団後方をピタリと折り合って追走できるセンスと能力の高さは評価できる。そして直線は外から上がり最速35秒8の脚で差し切って快勝と、チャンスを逃さず自身の実力を存分に発揮する競馬をしてくれたのは好感が持てる。
何と言っても今回は初の“阪神コース”と“距離”が懸念材料となってくる。これまで全5勝のうち4勝を稍重・不良馬場で挙げており、スタミナと底力の高さは上位とも言えそうで、距離についてはそこまで不安視していない。この馬は上がりのかかるタフな競馬が合っており、スタミナ消耗戦になれば勝ち負けになる可能性は高いだろう。
ブローザホーン自身の上がり3Fは最速でも34秒9と、キレタイプではなく持続力タイプであることは明白だ。阪神大賞典は瞬発戦でなく、ラスト5~6Fあたりからの持続力勝負になる傾向がやや強く、冬場ということもありタフなレースになりやすい。全体的な傾向を見ればこの馬に向きそうな条件のレースではあるが、昨年の同レースは明確な逃げ馬が不在で、スローからの瞬発力勝負に寄った競馬となった。レース上がりは34秒4となっており、もしブローザホーンが昨年出走していれば結果を残せていたかはいささか疑問だ。
今年も明確な逃げ馬はいないため、昨年と同じスローの展開となる可能性も十分あると考えれば、上がりがかかる展開を得意としているブローザホーンはもちろんのこと、同タイプのディープボンドあたりも厳しい競馬を強いられそうだ。となれば、瞬発力勝負にも持続力勝負にも対応できる先行馬のテーオーロイヤルやサヴォーナあたりから狙うのが無難とも言えそうだ。
“瞬発力勝負”となるのか、はたまた“持続力勝負”となるのかの見極めが、今年の阪神大賞典を予想する上で一番のカギとなってくると言えよう。