中山競馬の土曜メインは、1600mで行われるハンデ重賞「ダービー卿チャレンジトロフィー」が開催。波乱含みの一戦ということで伏兵からでも十分勝負できそうだが、有力馬の中でも2勝、3勝クラス連勝で挑んだリステッド・東風Sを制したディオは簡単には消せない1頭だ。
前走の東風Sはハイペースを4番の好位から追走し、直線でもしぶとく伸びて抜け出して快勝。今回と同じ中山マイルで強い勝ち方をして臨んでこれる点は大きなアドバンテージと言えよう。2走前の斑鳩Sはスタートはあまり速くなくすぐに取り付けなかったが、良い二の脚を使って前へ出て好位3番手を追走。勝負所では2番手の馬に併せて直線の追い比べを制して勝ち切る強い勝ちっぷりだった。
初勝利までは時間を要しているが、3走前の甲東特別・1着以降レース毎にパフォーマンスを上げてきている。スローペースの展開で折り合いを欠くところもまだ見られるが、現在12戦連続で馬券圏内に好走しているように、どんな条件でも最後は堅実に伸びていける脚があり、安定感は高い。現在3連勝中と乗りに乗っている状況なら、勢いそのまま重賞Vも大いに期待できるだろう。
今回は持続力型の先行馬が多いのでペースが流れる可能性が高く、なるべくペースは流れてほしいディオにとっては好都合のメンバー構成だ。ハンデはトップハンデの57.5kgと見込まれたが、それだけ高く評価されている馬であるということ。良いペースの中でも好位でしっかりと脚を溜めることができれば、最後は長く伸びてきてくれるはず。
出走メンバーの中で唯一連勝中で勢いがあり、舞台適性や展開の利も見込める今回は有力視せざるを得ない1頭と言えそうだ。