2001年にステイゴールドが同レースを日本調教馬として初めて制してからはや23年、昨年までで計5頭の馬がこのレースを勝ってきた。一昨年2022年はシャフリヤールが、昨年はイクイノックスが制し現在日本馬が2連覇中という快挙。今年も2022年の覇者シャフリヤールをはじめ、二冠牝馬スターズオンアースなど国内のトップホースが3連覇を果たすべく参戦してきた。
日本調教馬3連覇がかかる中でとくに大きな期待がかかっているのが、昨年の三冠牝馬リバティアイランドだ。阪神JF・1着から桜花賞、オークス、秋華賞とG1を連勝し、前走のジャパンCでも2着とここまで圧倒的な力を示してきた国内のトップ牝馬である。シャフリヤールは近戦は安定感に欠けるところも見られ、スターズオンアースも実績上位だがリバティアイランドほど勝ちきれないモロさがある。やはり日本勢の優勝候補の最右翼はリバティアイランドと見立てるファンも少なくないはずだ。
初の海外遠征でメイダン競馬場との適性についても未知となる中で、距離も適性より若干長い印象があり、舞台適性が合わなければ凡走も十分にあり得るだろう。しかし、メンバー構成と例年の傾向からスローペースとなる可能性は高く、好位につけられるリバティアイランドにとっては好都合。斤量も54.5kgと十分に恵まれており、条件は悪くない。
スターズオンアースも5戦ぶりに1kg軽くなる55kgと斤量の恩恵は受けられそうで、距離についてはむしろスターズオンアースの方が向いており、スローペースの展開も歓迎の口だ。4歳世代の三冠牝馬よりも5歳世代の二冠牝馬の方が強いと豪語するファンも少なくなく、スターズオンアースへの期待度も十分に高い。
今回はスターズオンアースが8番ゲート、すぐ外の9番がリバティアイランドとなっており、お互いマークし合いながらの競馬となりそうだ。ディープインパクトの最高傑作のアイルランド馬・オーギュストロダンが更に内の7番ゲートに入っており、これに加わってくることを考えると序盤から目が離せない。果たしてどちらに軍配が上がるのか、連覇のかかった日本勢の走りに注目したい。