安田記念の前哨戦とあって、トップホースの参戦も少なくない「マイラーズカップ」。今年も骨っぽいメンバーが揃ったが、中でもとくに注目したいのが2022年のマイルCS覇者・セリフォスだ。
昨年の安田記念でも好位追走からインコースを上手く立ち回り、直線は内目から上がって0秒2差の2着に好走と、マイルG1戦線で活躍。実績はメンバー中で断然だが、気になるのは状態面だ。連覇を狙った秋初戦のマイルCSでは伸びてを欠いての8着大敗。続く前走の香港マイルでは見せ場なく7着敗退と、秋から調子を落としているのは気がかりだ。
とは言え、マイルG1戦線で常に上位争いを演じてきたこの馬を軽視するのは浅はかだ。各レースを振り返ってみると、敗戦の理由も見えてくる。昨年秋は夏負けの影響もあったことから、マイルCSは体調面が十分に上向いてこなかった影響も大きかった。レースでは力むところも見られ、久々の影響なども加わって本来を力を発揮出来なかったと見て良い。前走の香港マイルについても、初めてのタイトな競馬を初の洋芝でいきなり経験と厳しい競馬であった。いずれも不完全燃焼の競馬で、力負けはしていないということは覚えておきたい。
いずれにせよ、戦ってきたステージが高いということは明白で、G2なら力は上位であることは間違いない。さらに高速決着に対応できる馬でもあり、開幕週の馬場も好都合。京都コースは昨年のマイルCS・8着と結果を出せていないが、開幕週のため前有利になることが予想され、この馬に向く展開になる可能性も十分にありそうだ。
流石に今回のメンバーを相手に崩れる姿は想像し難いが、安田記念へ向けた叩きの一戦ということで状態面に注視する必要があるのと、結果を出せていない京都コースへの対応がカギを握ることになりそうだ。