東京マイルのデビュー戦を逃げ切り快勝し、続くサウジアラビアRCでは控えて上がり最速33秒5の脚で差し切って快勝と、東京マイルで連勝を果たしたゴンバデカーブース。続く前走のホープフルSは感冒で回避となり、その後は喉の手術で戦線から長らく離脱していた。
サウジアラビアRCでは世間で“伝説の新馬戦”とささやかれた一戦を制したボンドガールを下しており、早くから高い素質が見込まれていた。サウジアラビアRCの内容を改めて振り返ると、逃げたデビュー戦から一転して控え、最後方から長く脚を使っての差し切りは実際に強い勝ち方だ。ただ、負かしたボンドガールやシュトラウスは道中かかってまともな競馬ができていなかったのも事実。このメンバーに勝てたのだから強いと決めつけるのは早計かもしれない。
何より状態面についての懸念が拭いきれないのが最大のネック。当初は皐月賞を復帰戦として予定していたが、重度の挫跖でローテーションが見直され、ここまでずれ込んでしまった。今回は待望の復帰戦となるが、復帰がここまで遅れたことを考えると状態面については慎重に見極めたいところだ。
先週の追い切りではプリンシパルSに出走する僚馬のダノンエアズロックと3歳未勝利の馬に馬なりで圧倒されており、動きにはまだ鈍さが感じられた。陣営も「乗り込み不足」「メンタル面で不安定な要素もあり」「蹄はまだ完全な状態ではない」といったコメントをしており、トーンは低め。実際の追い切り内容からも、ここは五分のデキでの出走となる可能性は高そうだ。
それでもマイル戦における適性の高さと、J.モレイラ騎手が手綱を握るという点からある程度の人気を集めることが予想される。近年は調教技術も大幅に向上し、休み明けでも軽視は禁物するのが常識になりつつあるため、いきなりの激走に期待するファンも少なくないはずだ。一方で、ここは素質馬よりも上積みや実績馬を選ぶべきという声も囁かれており、素質上位ながら状態が上がらないゴンバデカーブースを危険な人気馬と認定するファンもいるはずだ。
まずはここを叩いて大目標のダービーへというプランを立ててるなら、買う側としても様子見というスタンスを取るのが無難かもしれない。