1600mへ変更されてからの過去6年間のうち、4回が三連単で10万馬券超えという、波乱傾向の強い一面も持つ中京記念。昨年の勝ち馬ウインガニオンはその後も関屋記念で2着に入線し、サマーマイルシリーズのチャンピオンに輝きました。サマーマイルシリーズの重要な開幕戦である中京記念は、同シリーズを占う意味でも見逃せない一戦です。
さて、そのウインガニオンは連覇を狙って今年も参戦。12~13年はフラガラッハが連覇を果たし、13~14年はミッキードリームが2年連続2着とリピーターが多いレースだけに、前年の覇者なら完全に無視というわけにはいかない存在です。
中京コースも「3-0-0-1」と相性が良く、全8勝中7勝が6~8月と夏場に力を発揮するタイプでもあります。昨年の夏の関屋記念・2着以降は4戦連続で掲示板外(5着以下)と調子を落としておりますが、得意なコース、得意な夏場のこの時期ならここはあっさり巻き返すパターンも十分にあるのではないでしょうか。
もう一頭のリピーターは、昨年3着のブラックムーンです。ゲートの出が下手で昨年も最後方からの競馬となりましたが、流れたペースの中3コーナーで内に入りそこからジリジリと伸びてきての3着でした。
昨年は前走に走った米子Sで重賞馬のサトノラーゼンやグアンチャーレを抑えてレコードVを達成しており、良い臨戦態勢で挑むことが出来ました。今年は前走の安田記念で最下位の16着に敗れており、最初から最後まで最後方とレース内容も決して褒められたものではありませんでした。今年初戦の京都金杯では、前のペースが落ちた時に前へ動いていった武豊騎手の好騎乗が光って重賞初制覇を果たしましたが、脚質的にも嵌らないと厳しいところがあります。運の要素も強くてなかなか買い時が難しい馬ではありますが、長くいい脚を使うタイプで、直線の長い中京は合うのではないでしょうか。
他にも、リピーターではありませんが、前走の京王杯SCで勝ち馬とほとんど差のない3着に入着したグレーターロンドンや、前走のマーメイドSで3着まで伸びてきたミエノサクシードといった有力馬にも注目です。ただ、波乱傾向の強いレースでもあるので、上位陣も疑ってかかる目が必要となってきそうです。他にも互角の競馬ができそうな馬はチラホラといそうなので、上位人気でも来ないと思ったらバッサリ切り、低評価の馬でも積極的に狙っていきたいと思います。