重賞へ格上げされて今年で7回目となる3歳スプリントの「葵S」。オープン特別時代から多数のG1馬を輩出しており、後のスプリントG1にもつながる可能性があるレースとして注目したい1戦です。今回は出走を予定している競走馬の中でもとくに人気が集まりそうな有力馬3頭をピックアップしました。
エトヴプレ(牝3、藤岡健一厩舎)
前走の桜花賞・5着から参戦するエトヴプレ。1200mを主戦場としてきた馬で前走は初のマイル戦でしたが、番手追走から内をうまく立ち回り、外差し有利な展開を5着と大健闘。2走前のフィリーズレビューでは11番人気ながらノーマークの逃げを打って、有力馬のコラソンビートの追撃をしのいで快勝。自らハイペースを作ってそのまま逃げ切る強い競馬で重賞初制覇を果たしています。1200mは【2-2-0-1】と安定しており、得意の距離に戻るここはパフォーマンスも上がってきそうです。
オーキッドロマンス(牡3、手塚貴久厩舎)
前走のファルコンS・2着から参戦するオーキッドロマンス。果敢に先手をとって速いペースで逃げていき、直線は後方一気のダノンマッキンリーに外から抜け出されましたが、しぶとく粘って2着に好走しました。2走前のクロッカスSでは後のNHKマイルCで3着に好走するロジリオンを下して2着に好走しており、昨年11月の京王杯2歳Sでは後の阪神JF・3着馬のコラソンビート相手に0秒1差の3着と、レベルの高い相手に善戦。今回は久々の1200m戦となりますが、キャリア2勝は全て1200mで、距離短縮は歓迎。初の京都コースさえこなすことができれば今回も粘り強い競馬を見せてくれるでしょう。
ナナオ(牝3、小栗実厩舎)
前走のマーガレットS・1着から参戦するナナオ。雨が降る重馬場で序盤からハイペースで流れるタフな展開でしたが、抜け出してからもしぶとく粘りきって快勝と強い勝ちっぷりでした。昨年は重馬場の函館2歳Sで2着、重馬場のもみじS・1着とタフな馬場で勝ち星を積みかせています。馬場が渋ったり消耗戦になるようなら一気に評価を上げたい1頭で、スタミナとパワーは上位。1200mも2勝、2着2回と全て連対しており、距離も問題なし。ここでも主役の1頭となりそうです。