春の東京開催、最後の重賞は障害G3「東京ジャンプステークス」です。19年の勝ち馬シングンマイケルはここから連勝して暮れの中山大障害を制しており、障害G1の登竜門的なレースとしても注目を集めている一戦です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ジューンベロシティ(牡6、武英智厩舎)
昨年の覇者ジューンベロシティは連覇を狙って今年も参戦。昨年は外目の枠からゆったりとスタートして後方で控える競馬を展開。2周目の向正面から早めに押し上げて好位に付けると、直線は手応え良く伸びて上がり3F最速の脚で突き抜けて完勝し、重賞初制覇を果たしました。良馬場の高速馬場でペースも速く、展開が向いたとは言え強い競馬を見せてくれました。今年の中山グランドジャンプにおいても先行しながらラスト1F13秒5の末脚で2着に入っており、近走は先行力も発揮。ニシノデイジーやマイネルグロン、エコロデュエルといった強敵相手に先着できており、ここは実力上位と見て良いでしょう。
オールザワールド(牡7、中竹和也厩舎)
前走の三木ホースランドJS・1着から参戦するオールザワールド。昨年までは芝の中距離路線を主戦場としていましたが、12月に障害へ転身し、いきなり2着に好走。今年初戦の未勝利戦から前走の三木ホースランドJSまで3連勝を果たし、一気に頭角を現してきました。とくに前走の内容は強く、大きく逃げたフィロロッソを捉えると、直線一気の伸びで抜け出し5馬身突き放す圧勝でした。東京の障害は平地能力が求められるコースですが、長く平地を走ってきた同馬にとってはむしろ好都合でしょう。近3戦の障害戦はいずれも上がり3F最速の脚を繰り出しており、末脚は堅実。初の重賞舞台でどこまでやれるのかに注目です。
ブラックボイス(牡5、宮田敬介厩舎)
前走の春麗ジャンプS・1着から参戦するブラックボイス。昨年の夏までは芝の中距離路線で奮闘していましたが、秋から障害へ転身。初戦こそ慣れない条件で後方で控えて8着に敗れましたが、続く未勝利戦ではスムーズに先行して2着馬に6馬身を付ける完勝を果たしました。この勝利を皮切りにその後は障害オープンを2連勝と勢いを付けてきました。飛越もよく勝負強さも発揮と、完全に障害のリズムを掴んだ様子。とくに前走の春麗ジャンプSでは障害重賞2勝馬のジューンベロシティを降しており、重賞級の能力を示しています。障害転身後全てのレースで手綱を握っている石神騎手との相性も抜群で、引き続き石神騎手とのコンビで臨むここは勢いそのままに重賞初Vも大いに期待できそうです。