今年からJpn1競走に昇格し、上半期最強の短距離ダート馬を決める一戦という位置付けになった「さきたま杯」。
今年は地元園田が誇る最強ダート馬のイグナイター、昨年のチャンピオンズCを制したレモンポップ、かしわ記念・1着から参戦するシャマルなど、例年以上に有力馬が揃った。
実績ではG1・3勝のレモンポップが最上位。昨年はフェブラリーS、南部杯マイルCS、チャンピオンズCとダートのビッグレースを快勝。もともと短距離路線を主戦場としていたが、マイル路線へ転向して結果を出してきた。
南部杯では2着馬のイグナイターに2秒差をつけてアッサリと逃げ切る強い勝ちっぷり。2秒の大差は南部杯史上最高着差で、まさにレモンポップの独壇場となった。そしてチャンピオンズCでは初の1800m戦にも関わらず、大外枠から果敢にハナを奪い、そのまま横綱相撲で逃げ切った。課題とされていた距離延長でも自分の逃げのスタイルを貫き、距離については幅広い適性を見せている。
今回は久々の1400m戦となるが、田中博康調教師は「本質的には短距離向き。前走を気にする必要はありません」と距離短縮については強気のコメントを残している。ダート1400の戦績は【5-2-0-0】でもともとベストの距離と言われていた距離でもあり、大きな不安点とはならないだろう。
どちらかと言えば小回りでトリッキーな浦和競馬場の対応の方がカギとなりそうだが、スタートセンスは良く、各馬の出方を見れる6枠7番の好枠を引けたのも好材料。国内では全連対、地方勢も混ざるJpn1という条件なら適性面で他馬に劣ったとしても能力の差で十分にカバーできそうだ。
前走のサウジCは12着に敗れているが、ドバイでも10着に敗れているように海外の環境が合わないだけという見方もできよう。その後国内戦に戻った南部杯はアッサリと勝利し巻き返しを果たしており、今回もパフォーマンスを高めてくるはず。
人気が集中する可能性は高いが、この距離、このメンバーでレモンポップを負かせる馬がいるとは思えず、ここはレモンポップに重い印を打ちたい。