今週はダートの短距離路線を占う重要な一戦「プロキオンステークス」です。短距離ダート重賞が極端に少ない夏本番前の締めくくりという一戦でもあり、同路線の猛者が集結することが多いレースです。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ヤマニンウルス(牡4、斉藤崇史厩舎)
4連勝で重賞初挑戦となるヤマニンウルス。今回と同舞台だったデビュー戦は、JRA史上平地最大着差となる4秒3差で圧勝でした。以降2年で使ったレースは4戦と脚元の不安から順調にレースは使えてないものの、休養を挟みながらも着実に勝ちを積み重ねて4戦4勝と負け知らず。今回も目標にしていた平安Sも裂蹄で見送り半年ぶりの実戦と臨戦過程はスムーズではありませんでしたが、1週前は4F54秒4-1F12秒2を楽にマークしており、気配は良好。少ないレースながらも一つ一つの勝ちっぷりは強く、ポテンシャル自体はかなり高めです。重賞タイトルも時間の問題でしょう。
スレイマン(牡6、池添学厩舎)
前走の平安S・10着から巻き返しを狙うスレイマン。完全前残り決着で道中もスムーズに3番手から追走できていましたが、直線は失速しそのまま交わされ10着敗退と想定外の負けっぷりでした。気性、京都、距離、中弛みのペースなど考えられる敗因は挙げればキリがありませんが、「敗因が分かりません」と鞍上の斎藤騎手もコメントしており、これといった敗因は不明。同舞台で行われた門司Sは好位から抜け出して4馬身差の圧勝しており、小回りの1700mは合う印象です。2走前のアンタレスSも番手追走から2着と重賞でもやれているので、能力についても申し分なし。コース替わりで巻き返しを狙います。
ハピ(牡5、大久保龍厩舎)
前走の平安S・2着から参戦するハピ。前有利な展開の中で、唯一中団から追走した馬で上位争いできた馬。勝ち星からは2年近く遠ざかっていますが、重賞戦含めて安定して上位争いを演じており、持ち味の末脚は堅実です。一昨年のチャンピオンズCでも3着と能力は上位で、ダートでは14走して5着以下だったのは1度だけと安定感も抜群。そろそろ重賞タイトルがほしいところで、今回のメンバーなら能力上位となるだけにチャンスは十分でしょう。今年すでに5戦使われているので、状態面がどうかもしっかりと見極めて判断したいところです。