近年は秋のマイルチャンピオンシップ南部杯へと繋がる「プロキオンS」。主役候補はデビューから4戦全勝のヤマニンウルスが最有力。
デビュー戦から無傷の4連勝と無敗ではあるが、2022年のデビュー戦から8ヶ月、7ヶ月、2ヶ月とたっぷり間隔をあけてきており、かなり大事に使われてきた。前走時が582kgという超大型馬で、脚もとに負担が掛かりやすいタイプの馬のため陣営も慎重に調整を進めてきた経緯がある。
それでもレース毎に着実にパフォーマンスを上げて地道に階級を上げてきた。デビュー戦は2着馬に4秒3差という圧倒的な着差をつけて大差勝ちを果たし、1勝クラス、2勝クラス、そして前走は3勝クラスの雅Sをいずれも番手から押し切る横綱相撲の競馬で勝ちを積み重ねてきた。
今回も約半年ぶりの実戦ということで状態面についてはこれまで同様注視する必要があるが、他の懸念点として注視したいのが、1700mへの距離適性だ。デビュー戦こそ今回と同舞台の小倉1700mだったが、以降は1800m、1900mと距離を伸ばしてきた。馬格もレース毎に大きくなってきており、小回りのコーナリングがデビュー当時と比べて苦手になってきている可能性もある。
さらに、基本的には番手追走から最終コーナーあたりで抜け出して突き放すという競馬が同馬の勝ちパターンであり、“逃げ馬”との関係性が何よりも重要となってくる。今回スレイマンやデシエルト、ブルーサン、レガーメペスカなど逃げ馬候補が多数おり、このあたりの馬達の枠順関係が重要となってきそうだ。
逃げ馬候補に被されるような位置に入ったしまった場合、より慎重に取捨を判断する必要がありそうだ。