今週はサマー2000シリーズ第2戦「函館記念」が開催。主役候補は巴賞勝ちから挑むホウオウビスケッツが最有力か。
まずまずのスタートから促されてハナに立つと、1~2コーナーは行きたがるのをやや抑えながらまわっていく。直線は内ラチ沿いからしぶとく粘って逃げ切り勝ちと、鮮やかな逃走劇で快勝した。
昨年のダービーでも番手追走から勝馬と0秒2差の6着に粘ってと高いスピード能力を示していたが、今年は初戦の東京新聞杯で3着、続く東風Sで3着、前走の巴賞・1着と充実一途。いよいよ本格化してきた感がある。洋芝も合っており、戦績から重賞級の力があるのは間違いない。ローカルG3なら悲願の重賞初制覇も十分にありえるだろう。
ハンデは57.5kgとやや見込まれてはいるが、今年は強い先行馬が少なく、内枠にでも入ればスムーズに競馬が出来そうだ。中1週と間隔は短いが、前走は楽逃げの展開で消耗度は少なめ。滞在競馬でなら繊細な部分も解消されそうで、臨戦態勢は万全と言って良いだろう。
前走の巴賞で2着に惜敗したデビットバローズも人気を集めそうだが、過去に爪不安で長期で戦線を離脱しており、まだまだ馬体は若い。こちらも伸びしろは十分にある素質馬だが、完成度の差でやはりホウオウビスケッツを上位と捉えたい。
実績面では神戸新聞杯と日経新春杯でいずれも2着のサヴォーナも上位と言えるが、出遅れ癖がある馬で、2000m戦となるここで出遅れると届かない可能性もある。3200mの天皇賞・春から2000mへと一気の距離短縮でペースに戸惑う可能性も踏まえると、強くは推しにくい1頭でもある。
上位人気があっさりと圏外に飛ぶような波乱度の高い一戦ではあるが、よほどの悪材料が飛び出さない限り、ホウオウビスケッツで盤石か。