巴賞を逃げ切って勢いを付けてきたホウオウビスケッツに人気が集まりそうだが、G2で二度の2着があるサヴォーナも実績面では負けてない。
今年初戦の日経新春杯・2着は勝ち馬ブローザホーンと0秒1差。後に宝塚記念を圧勝しているグランプリホースで、この馬相手にこの差の競馬ができるなら十分に力はある。オープン・G3クラスのメンバーが揃っている今回においては、地力上位と言えるだろう。
530kg台と馬格もあり、パワーがあるキズナ産駒で血統的にも洋芝は合いそうな気配。陣営も洋芝適性を見込んでの函館参戦だろう。ローカル小回りコースの福島芝2000mでの勝ち鞍もあり、ピッチ走法で小回りコースも合いそうだ。日経新春杯では大外枠スタートから好位の内へ潜り込める器用さも見せており、舞台は初でも不安は少ないだろう。
問題はコースよりも“距離”だ。もともと1800mでデビューしており、2000mの未勝利戦で1着の実績もあるが、以降は距離を伸ばしてパフォーマンスを上げてきた。2400m以上の長い距離を主戦場としてきた同馬にとって2000mは短すぎると見るファンも少なくないだろう。前走の天皇賞・春、2走前の阪神大賞典は距離が長すぎたという印象を受けたが、あくまでベストは2400mあたりという印象。2000mまで短縮すると今後はスピード不足の懸念が生まれてくる。
好位は取れる馬で器用さもあり、洋芝適性の期待もあり。好条件は十分に揃っており、距離さえこなすことが出来れば悲願の重賞初制覇も十分に期待できよう。