今週は函館開催を締めくくる名物重賞「函館記念」が開催。伏兵の台頭も多い一戦で今年もどの馬が来てもおかしくない混戦メンバーとなっている。今回は過去10年のデータと傾向から好走パターンに当てはまる馬を探してみたい。
まずは脚質だが、好成績を挙げているのは「逃げ・先行馬」。先行馬は【6-5-5-20】、逃げ馬は【2-0-1-8】となっており、勝ち馬10頭中8頭が逃げ・先行馬となっている。小回りコースで直線はJRAの全競馬場の中で一番短く、4コーナーからは下りと平坦という函館のコース形態からも、やはり前が残りやすい傾向がある。
次はハンデだが、とくに目立って成績が良いのは「56kg」で、【5-2-0-33】と勝ち馬を一番多く輩出している。53kg以下は【0-2-1-13】と軽ハンデ組は不振で、56.5kg以上も【1-3-2-31】と背負わされすぎても勝ちきれない傾向が見られる。手頃な56kgが一番好走傾向が強いと言えよう。
そして最後は前走レース。過去10年で2勝ずつを挙げている「目黒記念」(2-2-0-7)と「エプソムC」(2-1-0-8)の2レースが勝利数ではトップ2だが、連対数と3着内は「巴賞」(1-4-1-46)が最多となっており、勝ちきれないまでも連までには絡んでくる。母数が多い割には実績がイマイチだが、巴賞を叩き台として本番に照準を合わせてくる出走馬には目を光らせる必要があるだろう。
以上の傾向・データから浮上するのは、巴賞・2着から参戦するデビットバローズだ。
押して3番手から追走し、道中はしっかりと折り合ってラストもしぶとく粘って2着に食い込んだ。今年初戦の寿Sは番手追走から抜け出して快勝、続く大阪城Sも好位からタイム差無しの2着に好走と前目につけての競馬が定番だ。今回は前走の巴賞から-1kgの56kgとハンデもしっかりと好走条件に該当。
好位で淡々と粘り込めそうな条件が揃っているここは、激走に期待したい。