夏の新潟競馬が開催し、いよいよ夏競馬も本格化。開幕週を飾る重賞は千直の電撃戦「アイビスSD」だ。
前走の函館スプリントS・2着から参戦するウイングレイテストは昨年のスワンS勝ち、オータムハンデでも2着と重賞の実績は上位。元々初勝利は福島の芝1800mで以降もマイルから1800mあたりを主戦場としてきた馬ではあるが、昨年秋から距離を縮めて結果を残してきた。
前走の函館スプリントSは初の1200m戦で59kgと酷な斤量を背負いながらも2着に好走。レースはまずまずのスタートから押して3番手の好位を追走。外目を走るロスがあり、ペースもかなり速かったが、ラストはしぶとく伸びてきた。斤量や距離ロスを考慮すると勝ち馬に引けを取らない内容だったと言えよう。
ハイレベルなマイルや1400m戦でも結果を残してきており、間違いなく力は上位。ただ今回は初の1000mということで千直適性の懸念に加えて、引き続き59kgと背負わされている点もネックとなる。過去10年で59kg以上は【0-0-0-1】と全く来ておらず、そもそもこれだけ背負わされる馬の出走自体が少ない。G2勝ちの実績なら致し方ないところではあるが、格下ながらも軽量で臨めるスプリンターが来やすいという傾向があるだけに、実績上位でも狙いにくいというのが現状だ。
さらにこのメンバーで並ぶとテンの速さはやはり劣る。前走も騎手が押していって先行しているので、序盤は後方からの競馬となる可能性も高い。促していってゴールまでにどこまで伸びていけるかという勝負になるだろう。
59kgと酷な斤量を背負って初の千直。実績上位故に人気も集めるだろう。緩い流れの前残りや上りのかかる底力を要する展開で走るタイプと見ており、ここは危険な人気上位馬と捉えたい。