未来のG1ホースを目指す馬たちの戦い「新潟2歳S」が開催。とにかく同レースは前半がスローになりやすく、過去10年の上がり3Fの1・2位が【9-5-3-4】と圧倒的だ。スローからの上がり勝負になりやすい同レースの傾向を考えて選出するなら、サートゥルナーリアの初年度産駒であるコートアリシアンが最有力だ。
東京マイルのデビュー戦は前半800mが49秒4という超スローペースで、後半800mは11.9-11.5-10.9-11.4という絵に書いたようなスローの上がり勝負。同馬のラスト3F33秒3は2位の34秒0に0秒7も差をつけるほど鋭く、着差も5馬身差という圧倒的な勝ちっぷりだった。後半のラップからいかにも新潟外回り向きと言って良い。相手のレベルが低かったことを考慮しても、コートアリシアン中心視で間違いない。
問題は相手だが、有力視しているのは同じ新潟マイルの舞台で行われたデビュー戦を快勝したプロクレイアだ。
夏の新潟の開幕週で行われた一戦で、馬場は高速馬場。中団やや後方で脚を溜めつつ、3~4コーナーで徐々にペースを上げていき最後の直線は上がり最速33秒8の末脚で差し切った。こちらもどスローからの末脚比べという内容で、既にコース実績がある点に加えて本番のレース特徴と同じ展開で勝ちきっているのはアドバンテージと言って良い。
直線はやや内に刺さるところが見られたので内で閉じ込められると捌けない可能性はあるが、8枠10番と外目の枠を引いており、頭数も11頭なら競馬はしやすいはずだ。逃げ馬候補も内目の枠に入っており、同馬向きの展開で競馬ができる可能性は高い。人気を集める1頭となりそうだが、コートアリシアン対抗馬として有力視したい。