今週はいよいよ秋華賞への切符がかかる「紫苑S」が開催。
主役候補は前走のクイーンSで古馬勢を圧倒して2着に好走したボンドガールが最有力か。デビュー戦では後にオークスを制すチェルヴィニアを上がり最速33秒0の脚で交わして勝ち切っており、能力の高さは速くから示していた。桜花賞は賞金不足で抽選漏れとなってしまったが、その後のニュージランドTや前走のクイーンSの内容を見ても分かる通り、能力はG1の舞台でも通用する器だ。
前走のクイーンSは初の1800m戦ということで距離の不安もあったが、内枠を活かしたロスのない競馬でうまく立ち回り、直線も空いた前をしっかりと伸びて食い込んだ。51kgという軽量の恩恵を受けられたこともあるが、この距離でも問題なく折り合って上位争いを演じられたことは高く評価したい。
昨年のサウジアラビアRC・2着時は口を割るなど、折り合いに苦労するところが見られた馬だったが、制御性が増してしっかりと成長してきた。今なら2000mでも対応は可能だろう。中山コースも今年4月のニュージランドTでマイルを走っており、この時も前半やや掛かりながらも、好位インから直線内を突いて伸びて2着と強い競馬を見せている。
2000m以上は大不振のダイワメジャー産駒という点に加えて、もともと折り合い面で課題があったことから2000mでは不安視されそうだが、今回のメンバーが相手なら能力だけで押し切れそうな気配もある。前走で折り合い面の成長も見られたので、ここを制してあっさりと負のジンクスを跳ね返してくれることに期待したい。