今週の小倉の日曜メインは「小倉記念」です。過去10年のラップを見てみると、10回中9回が平均以上のペースとなっており、ある程度流れる傾向にあります。
さらに過去10年のタイムを見てみると、10回中6回は1分57秒台で決着していて、さらにそのうち2回はコースレコード。開催2週目ということもあり、高速決着を意識して各馬早めの仕掛けになりやすい傾向があります。そのため、厳しいペースになることが多く、スタミナが求められる消耗戦になる可能性が高い一戦と言えるでしょう。
ただ、過去10年の勝ち馬を見てみると、4コーナーで3番手以内の好位にいた馬は「5-4-4-25」と前目が好走しております。流れた中でも前で粘れる馬は注意しておきたいところです。
以上のことを踏まえて各馬を考察してみた時に、個人的に一番気になったのはサトノクロニクル(牡4、池江泰寿厩舎)です。
一瞬の脚には欠けますがスタミナはあるタイプで、2走前の阪神大賞典では流れた中で4コーナーで仕掛けてからも長くいい脚を使い、最後まで脚を使っての2着でした。前走の天皇賞春では12着に敗れてしまいましたが、2000mのチャレンジC優勝や2200mのセントライト記念で3着など、良績が中距離に集中していることからベストの距離は2000m前後の中距離と見ています。今回はそのチャレンジCとセントライト記念で騎乗したM.デムーロ騎手に手綱が戻るということで鞍上の信頼度も十分です。
しかし、不安要素もいくつかあります。とにかく動き出しが鈍い馬でもあるので、小回りの小倉ではどうかという不安があります。昨年の有馬記念では内々で包まれて9着でしたし、コーナーで立ち回っていると置かれていくというイメージです。位置取りや枠順は結果を大きく左右することになりそうです。
スタミナがあり、距離もベストで高速馬場向き、同馬での馬券圏内100%の鞍上と好条件が揃っておりますので、軽視してはいけない1頭だと思っております。