秋の東京開催開幕週を彩る伝統のG2「毎日王冠」がいよいよ開催だ。1番人気が過去10年で7勝、3連単も6年連続で2万円以下と紛れは少ないレースだが、今年は内枠前有利の中有力馬達がこぞって外枠側に固まっており、波乱の目も十分ある。

そんな中絶好の狙い目として注目しているのは、函館記念・1着から参戦するホウオウビスケッツだ。

夏は巴賞を逃げ切って快勝し、続く前走の函館記念は番手から追走となったが、モマれずに逃げているような展開で楽に先行。勝負所で差を詰め、直線で抜け出すと3馬身半突き抜けて勝利と危なげない競馬で重賞初制覇を達成した。逃げたレースからの距離延長と折り合い面が不安視された一戦でもあったが、見事に克服。この手の先行馬は主戦の岩田康誠騎手と相性が良さそうで、このコンビは注目しておきたいと筆者も春先から目を光らせていた。

昨年末の中日新聞杯あたりはまだ走りに集中しきれていないところがあり幼さが見られたが、前走の函館記念を見ても分かるように精神面は安定してきた。今年2月の東京新聞杯では高速決着パターンかつ内前有利な展開を3着に粘っており、高速馬場でスピードの持続力が問われるレースへの高い適性もすでに証明済みだ。

実績はやや見劣りすることからおそらく人気はそこまで。絶好の狙い目となりそうだ。東京開幕週で1800m、内枠で先行できる馬はやはり見逃せず、純粋に枠も含めて展開が向きそうなここは勝ち負けになると見て、ホウオウビスケッツを有力視したい。