いよいよ今週は牝馬三冠の最終戦「秋華賞」が開催だ。主役は桜花賞馬でオークス・2着のステレンボッシュが最有力。
桜花賞ではスタートこそミスがあったが、二の脚で中団につけて窮屈な馬群の中で折り合い、直線は上がり33秒4の脚で差し切って快勝。続くオークスでは馬群の9番手からうまく内をすくって伸びていき、外から空いた前を一気に強襲して2着と二冠はいずれも強い内容。
実績はメンバー1で、末脚の安定感も上位。本質的にはマイルあたりが合いそうな気配もあるが、前走の最後の脚色を見るにマイルもベストという印象は薄れた。いずれにせよスピード能力に優れたタイプで、2000mまでなら適性範囲内と見たい。
問題は距離よりも京都の内回りというコース適性の方が重要になってきそうだ。基本的には内前が有利に働きやすいコース形態となっており、ステレンボッシュの普段の位置取りだと差しそこねる可能性も十分にある。コース適性を最重要視するなら、ある程度の器用とスタミナがある先行馬から狙うのがセオリーと言える。
実力・実績は上位だが、適性からはやや外れるスピードを武器とする差し馬のステレンボッシュをどこまで信用するかで馬券の組み立ては大きく変わってくるだろう。とくに今の馬場だと余計に買い難いので、馬場や馬の状態面はこれまでの二冠以上に慎重に見極めて取捨を判断する必要がある。
1番人気に推される可能性も十分にある人気馬ということで、舞台適性や状態面が怪しいとなれば、手をださずに馬券を組み立てていくのも一つの手として検討したい。