栗東のフリー騎手・岩田康誠騎手が、3月から調教拠点を一時的に栗東から美浦へと移すことが明らかとなった。オークス馬のヌーヴォレコルトが4月3日の大阪杯に出走を予定しているが、それまでの約一ヶ月間は美浦で調教騎乗を予定することとなった。
岩田騎手は昨年の9月の小倉2歳S(G3)以来重賞戦で勝ち星を挙げれておらず、スランプに陥っているのではないかと心配する声も最近上がっている。調教拠点の変化により乗る馬が変わってくる可能性は高く、関東の美浦へ拠点を移したことの背景には悪い流れを断ち切りたいという想いもあるのかもしれない。というのも、現在関西にはM.デムーロ、C.ルメール、武豊といったリーディング上位の騎手が集まっており、怪我で休養していた福永祐一騎手も復帰するとなればますます良い馬に乗れる可能性は低くなる。激戦区からいったん身を引くことは懸命な判断かもしれない。
場合によっては関東へ移籍も?スランプも決断力と潔さは健在の「岩田スタイル」
「移籍」ではなく一時的な留学といった感じだが、場合によっては関東で続ける意向も示しているようだ。本人も「すべてをゼロに戻すくらいの気持ちでいる」とコメントしており今回の拠点変更にかける想いは相当なものがあるようだ。関東へ拠点を移すことで乗鞍が美浦の馬中心になる可能性は高く、今後のレース結果にも変化が見られるかもしない。主戦を務めるヌーヴォレコルトの調教に集中し、関東での可能性を見出す。レースの騎乗スタイルも然ることながら、こういうズバッと決断をするところは岩田騎手ならではという感じがする。岩田騎手の3月からの騎乗と、大阪杯でのヌーヴォレコルトは注目しておいた方がいいかもしれない。