今年の札幌記念はマイスタイル、クロコスミア、マルターズアポジー、アイトーンと逃げ馬が多数揃った。これだけ逃げたい馬が多いとペースも早くなりそうだが、今回は終いの競馬が強い馬が揃っているので、全体のペースを上げていきたいという意識が前の馬に生まれる可能性は非常に高いだろう。
となると注目したいのは近走ハイペースで逃げて粘り込むという強い競馬をしているマイスタイル(牡4、昆貢厩舎)だ。
今夏すでに函館で2連勝中と勢いがあり、充実期に入った感がある。3歳時にはダービーでスローに落として4着に逃げ粘った経歴もある。スローに落とす逃げの印象が強かったが、上記の通り近走はハイペースで逃げて粘り込むという強い競馬をしており、逃げ馬としての成長が伺える。
今回は魅力的な逃げ馬が多数おり、取捨選択に頭を悩ませそうだが、ハナにこだわるマルターズアポジーよりは番手でも問題ないマイスタイルの方が買いやすいし、昨年のオールスタージョッキーを優勝するなど札幌コースの実績が光るクロコスミアはどちらかと言うとスローに落とす競馬で好走をしてきている印象が強いので、個人的には全体的にペースを上げたい今回はこちらに分があると思っている。アイトーンは54キロの斤量が魅力だが、洋芝の実績を考えればやはりマイスタイルの方が信頼度は高い。
というように条件的には一番マイスタイルが買いやすそうだが、マイスタイルは二の脚がそこまで早いというわけではないので、他の逃げ馬にハナを切られた場合は番手からでも良いので、しっかりと付いていき、後続に脚を使わせるペースを騎手には促してもらいたい。
札幌の芝2000mはスタートしてから最初のコーナーまでの直線も長いため、枠順も大きな判断材料となってくる。二の脚の心配をする必要があまりない外枠が理想的だが、他の逃げ馬との位置関係も重要となりそうだ。何れにせよ、後続に脚を使わせる走りでここ2戦実績を残してきたマイスタイルの走りには警戒したい。