天皇賞秋を制しG1・4勝目を果たしたドウデュース。
昨年のジャパンCは4着に敗れているが、締まった流れの中で上がりをしっかりとまとめて伸びてきており、やるべきことは全てやっての結果であった。素直に上位の3頭を評価すべきで、順位だけでドウデュース自体の走りが悪かったと判断するのは早計だろう。
今年のメンバー構成も豪華ではあるが、イクイノックスとリバティアイランドの2強が揃っていた昨年以上ということはまず無いだろう。
今年はドバイターフ・5着、宝塚記念・6着で不完全燃焼の内容だったが、前走の天皇賞秋ではスローペースの中しっかりと脚を溜め、直線は上がり3F最速32秒5の脚で強さを誇示した。他馬が止まったかと思えたほどの鬼脚で嫌な流れを払拭し、絶好の弾みを付けて大舞台へと駒を進めてきた。
1週前追い切りでは栗東CWコースで6F80.9-1F10.9と圧巻の時計をマークし、3頭併せで最先着を果たした。天皇賞後の疲れやダメージなどの懸念もあったが、全く不安を感じさせない動きと時計で絶好の雰囲気を漂わせている。不安要素は皆無と言っていいほど隙がなく、ここは高い信頼度を持ってドウデュースを有力視できそうだ。
強いて不安点を挙げるとすれば、「馬っ気が出ている」という点くらいだろうか。春にも馬っ気には手を焼いたと言われており、いかにレースに集中させるかが今回もカギとなってきそうだ。前走の天皇賞秋では鳴りを潜めていたが、スターズオンアースとチェルヴィニアの2頭の牝馬を追走することになりそうな今回は警戒しておきたい。
秋初戦の仕上がりきっていない状態で前走のような強い勝ちっぷりなら、さらに良化してきた今なら驚異的なパフォーマンスを見せてくれるのではないだろうか。この後の有馬記念も当然期待と注目を集めることになりそうだが、賞金的にも種牡馬価値的にもジャパンCを獲ることの重要度がより高いと言って良い。ここはメイチで獲りにきていると見て、最有力視したい。