安田記念・4着から巻き返しを狙うガイアフォース。前半34秒5、後半も33秒9とそこそこペースが流れた中での上がり勝負を0秒3差の4着は立派だった。昨年のマイラーズCでも2着に好走しているように、芝マイルは合う条件と見ていたが、今回は再びダートへ挑戦だ。
2走前のフェブラリーSでは初ダートながら2着に好走。こちらは前半33秒9というハイペースで前が飛ばす中、8番手を馬群から離れて追走。砂を被らないよう外を回り、初コンビだった長岡騎手のエスコートも見事だった。そして最後は外へ出されてスパートし、2着の激走を果たした。
もともと速いペースは芝で経験していたこともあり、すんなりと対応できた。1800mのチャンピオンズカップは前半は平均かやや速め、3~4コーナーでいったん緩んで直線で再度ペースアップしていくという展開が多い。流れが落ち着いた場合どうかという懸念はあるが、今年はメンバー構成的に流れていく可能性大。フェブラリーSで激流を乗り越えた点も、ここでは大きなプラス評価に繋がるだろう。
ただ、大外枠を引いており、枠で見れば割り引きたくなるところもある。さらに、フェブラリーSは芝スタートだったが、今回はダートの坂スタートで1周コースとなっており、同じダート戦でも条件はガラリと変わってくる。ダートは1戦のみというキャリアでこの条件は、難しいというよりは未知すぎて手を出しにくいというのが正直な見解である。
持ち前の大きなストライドとパワフルなフットワークはダート向きで、高いダート適性があるということは想像できるが、速い東京マイルのフェブラリーSとは勝手が違ってくるだけに、適性だけで信頼しきるのは危険にも思える。扱いに困る1頭となりそうだが、能力の高い馬であることも事実。あっさりと克服して悲願達成となるかに注目だ。