今週はいよいよ2歳女王決定戦「阪神JF」が開催だ。今年の主役候補は無傷の2連勝でアルテミスSを制したブラウンラチェットが最有力。
前走のアルテミスSは前半1000m通過が60秒2、ラスト3Fは33秒6という瞬発力戦となった。ブラウンラチェットはまずまずのスタートから2番手に付け、好位の内を追走。良い手応えで直線を向くと、進路が開くのを待ち、ラスト1F手前で追い出されると、33秒3の切れる脚を使った鮮やかに抜け出した快勝した。
高い瞬発力と器用な競馬ができるタイプで、トリッキーな京都外回りは合いそうな気配。ただ、今の京都は外差し馬場であることに加えて、先行力の高い1400m路線馬が多いメンバー構成ということで、同馬にとっては厳しい競馬を強いられる可能性も十分にあると言えよう。デビュー戦とアルテミスSはいずれもスローで好位に付けることが出来たが、タイトに流れた場合にどこまでやれるかは未知数だ。
とは言え、前走のアルテミスSもスローだったとは言え、前半2Fは23秒3と意外と序盤は速かった。この流れをこなせているのは好材料で、極端に不安視する必要もなさそうだ。C.ルメールの判断力も信頼度は高く、騎手の手腕はここでも武器になるはずだ。
乱ペースとなった際の不安はあるが、今回最も懸念しているのは“状態面”だ。陣営からは「カイ食いが渋い」というコメントが出ており、輸送があることも考えるとマイナスの馬体で臨んでくる可能性もありそうだ。大幅に馬体を減らしてくるようなら、疑ってかかる必要もありそうだ。