9月最初の重賞は札幌競馬場で行われる「札幌2歳ステークス」ということで、今週もキャリアの浅い若駒同士が争います。
函館2歳ステークス・コスモス賞・クローバー賞で2着以内の成績を収めた地方競馬所属馬は、同競走への優先出走権が与えられますが、今年はコスモス賞を優勝したナイママ(牡2、田部和則厩舎)の1頭のみが優先権を使っての参戦となります。
今回は相手がさらに強化されますが、地方馬ながら好条件は多い1頭ということで個人的には高く評価したい1頭です。
ナイママは今年5月に門別競馬場でデビューし、3戦目のコスモス賞で初芝を経験。5番手から進め、3コーナーあたりから早めに動いていくロングスパートを決めての勝利でした。芝も問題はなさそうですし、鞍上の五十嵐騎手の勝ちに行く競馬もお見事でした。コスモス賞の当日は雨が降っており、重たい馬場の中でロングスパートを決めていることからも、スタミナのある馬だと思います。最終週の札幌はこの馬に合うのではないでしょうか。
切れるタイプの馬ではないので、次も早め早めを意識する競馬になるでしょう。昨年は当時ホッカイドウ競馬に所属していたダブルシャープが14番手から早めに動いて3着に入着しているので、展開的にも無理な話ではありませんし、地方所属だから勝てないというレースでもないことはダブルシャープや一昨年の勝ち馬トラストがすでに証明しております。
また、田部和則厩舎で五十嵐冬樹騎手というコンビは2000年代半ばにコスモバルクで一世を風靡したチームです。十数年ぶりのチームの中央再挑戦ということで陣営の意気込みも強いのではないでしょうか。好条件が揃っているという理由もありますが、このような背景からも、個人的には応援したくなる1頭ということで札幌2歳ステークスはナイママに注目したいと思います。