迎える暮れの大一番、グランプリ前に行われるのは障害界の総決算「中山大障害」です。暮れの中山競馬を彩る障害のビッグレースとして多くのファンに親しまれているG1競走です。今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。
ジューンベロシティ(牡6、武英智厩舎)
障害重賞・4勝の実績が光るジューンベロシティ。2走前の東京ジャンプSと東京ハイジャンプを逃げ切り、重賞2連勝中と勢いは十分。東京コースで実績が目立ちますが、今年は小倉の春麗ジャンプS・2着、G1の中山グランドジャンプでも好位追走から抜け出して2着に好走しており、小回りコースでも好走しています。これまでは控えて最後に伸びる競馬、もしくは好位から抜け出す競馬で基本でしたが、近2戦は逃げる競馬でも結果を出しており、脚質の幅が広がっているのは強みです。昨年の同レースでは何とか5着までという内容でしたが、春から着実に成長を見せている今なら昨年の雪辱を果たせそうです。
マイネルグロン(牡6、青木孝文厩舎)
昨年の覇者、マイネルグロンは連覇を狙って今年も参戦。今年初戦の阪神スプリングJも快勝し好調な滑り出しでしたが、春の中山グランドJは1番人気に推されながら6着に敗退し、前走は久々の芝へ戻すも1勝クラスで12着大敗と、いずれも期待を大きく裏切る内容で敗退しています。ただ、前走は屈腱炎明けで約9ヶ月ぶりの実戦で、飛越の無い平地で試走的な使われ方をしたかたち。昨年の中山大障害は10馬身差で快勝と圧倒的な勝ちっぷりを見せており、本来の実力はメンバー最上位と言って良いでしょう。とにかく状態面さえ戻っていれば、勝ち負けになる1頭です。
ニシノデイジー(牡8、高木登厩舎)
2022年の覇者で、昨年2着のニシノデイジー。今年の中山グランドJでも3着に好走しており、中山適性の高さは最上位と言って良いでしょう。前走の東京ハイジャンプではスタートもそこまでで、飛越もやや危なっかしいところが見られ、良い時の競馬ができていなかった印象。最近は前哨戦で凡走して本番のG1で好走というパターンがお決まりのようで、年齢的な問題もあってか陣営も力の入れどころと抜きどころを分けている可能性もありそうです。休み明けで純粋なスピード勝負では分が悪かったとも言えそうで、距離が伸びて適性の高い舞台で臨めるここはパフォーマンスも上がってくるでしょう。